虫好きの娘は夏中、蝉取り、バッタ取り、クワガタ取りに夢中でした。
毎晩、近所の公園からせみの幼虫を取ってきて、家の網戸に登らせて、羽化を観察していたものです。
そんな娘にとって、この姫は非常に親近感のある姫です。
他の取り澄ましたお姫さまと違い、やんちゃでアグレッシブ。とても平安時代の貴族のお話とは思えません。
でも、娘はこの姫がすきな毛虫はキライです。
それに毛虫は蝶にならないよね。蛾だよねって何度も訂正します。虫にかけては自分のほうが知っているって、プライドがあるようです。
もし、平安時代に生まれたら、この姫と仲良しだったかもしれません。そしたら、わからずやの女童と違って、姫も楽しかったでしょうに。