平安時代のちょっと変わった虫好きなお姫様のお話。
「堤中納言物語」のお話を絵本にしたということで、物語の中で、手紙代わりに歌をやり取りする場面などもあり、なかなか読み応えがあります。ちょっと聞きなれない言葉も多いので、小学生高学年以上から大人向けかもしれません。
昔の、一般的な化粧である、お歯黒などを全くほどこさないお姫様は、変わり者というレッテルを貼られてしまいます。
しかも、小さな男の子達に、虫を集めてくるように頼んでいるのですから、女の子としては、変わっていると言わざるをえません。
でも、違う角度から見ると、好奇心旺盛で研究熱心な人物であるともいえます。もしかしたら、一つの物事を追求する学者肌だったのかもしれません。
どちらにしろ非凡な人物名あまり、まわりからは浮いた存在だったのでしょう。
平安時代の文化のにおいを感じるような興味深いお話でしたが、小三の娘には、ちょっと難しかった様子で、反応は芳しくありませんでした。でも、私には、すごく面白かったです。