『白い月が、やわらかくかがやく、あたたかな春の夜でした。』
お話しの始まりから「素敵な一文だな〜」と思うと同時に、そのまま一気に物語の世界にトリップ!!まるで目の前で舞台を観ている様な感覚で、場面場面の光景が目に浮かんできます♪
静かで優しい時間が流れるお話しの世界。
最後には、温か〜い、満ち足りた気持ちで本を閉じました。
ナメクジのニュッルは、自分がナメクジである事に対して少なからず劣等感を抱きながら毎日を過ごしていました。でも、くもばんばとの出会いをきっかけに、ニュッルの生活や気持ちが変化していきます。
くもばんばが掛けたひと声と、ニュッルが踏み出した一歩が、二人の世界をどんどん展開させていきました☆
誰かに認められる事の充足感、誰かの役に立てる事の幸福感が徐々に自分の自信へとつながっていく・・・自分が誰かの役に立っている、必要とされていると実感することは生き甲斐につながり、それまで沈みがちだった心も、少しずつ前向きに開いていくと思うんです(個人的にニュッルの心の動きが痛いほど分かったので、そう思うのかも知れませんが)。
人と人とのつながりが薄くなってきている今、くもばんばとニュッル、2人のような関係性があちこちで保たれれば、世の中はもっと楽しくもっと生きやすくなるのでは・・・?
余談ですが、私の身近に「くもばんばに良く似た人(顔じゃなくて人柄!!)」がいます(笑)
その人はとっても魅力的で皆に好かれている人♪
私もいつかくもばんば(その人)の様に、人を色眼鏡で見ることなく、素直に相手を受け入れ、その人の持ち味を引き出しあげられる・・・そんな人間になれたら良いな〜と思うのでした
(*^_^*)