カマキリの生き方を読むまで、カマキリは昆虫を食べる、少し怖い昆虫だと思っていました。
絵本の中にネコを目の前にして威嚇ポーズをしているページがあるのですが、子どもたちとそのカマキリの可愛さに、読むたびに笑顔になってしまうページです。
生まれたばかりの幼虫たちが葉っぱに並んでいるページも子どもたちのお気に入りのページです。
カマキリも昆虫を食べますが、カマキリが他の生き物に食べられたり、ハリガネムシに寄生されてしまったりしながらも逞しく生き抜いているのだと初めて知りました。
生き物を食べる…とても残酷に思えますが、私たち人間がしていることと変わらず、むしろ昆虫たちは必要な分だけを食べ、頂いた命を全て残すことなく丸ごと頂いていることを知り、子どもたちにも頂いた大切な命…残すことなく全て頂こうねと、食育にまでつながりました。
卵を産み終えて冬を迎え死んでしまったカマキリ…命を繋いでいくため、それだけのためにひたむきに生きているカマキリの姿はとても逞しく、美しく、儚く、自分自身の人生の中で一つのことに対してこれだけ真っ直ぐに、迷いもなく突き進んだことはあるのだろうか…と考えさせられる作品です。