副題に「中・東欧のむかしばなし」とあるように、
旧チェコスロバキア・ルーマニア・旧ユーゴスラビア・ポーランド・ハンガリーなどの昔話を著者の松岡享子さんやそのおはなし会の仲間の方々が子どもたちに語ってきたお話としてまとめた1冊でした。
松岡享子さんの文に降矢ななさんが挿し絵を描いてくださっているってところでもう、本としてすごいコラボで、ファンとしてはよだれものでした。
1つ1つのお話も、個人的に大好きな地域の昔話で、他の方の再話などで読んだことはありましたが、
語りとして使われているお話再話集として読むと、また別の味わいがありました。
降矢さんの絵はどれも面白くて素敵で、楽しく眺めることができました。
一番印象的だったのは「水底の主ニッカーマン」の挿し絵で、たくさんのオタマジャクシを両手いっぱいに、それこそ花束でも抱いているみたいに抱えているシーンはめちゃくちゃウケました。
この本は黙読するより、声に出して読んだ方がきっとずっと楽しくなると思います。