わたしやあなたのおうちの窓や入口があいていて、そこから次のページが見える少し厚めの紙でできたしかけ絵本です。
味わい深くて愛らしい絵にまず引きつけられるのと、「いいえ」がつづいたあとでさわやかに「そうですよ」と肯定され、良い意味で期待を裏切られるのがなんだか新鮮です。
だれもが内ではほっと休んでいるようで、おうちの安心感とあたたかさを感じます。
ちょうど2歳頃にこの本がうちに来て、嬉しそうに読んでいますが、3歳3ヶ月の今でも覚えている文章を言いながらにこにこと開いています。
緊張と弛緩がほどよくて心地良く、子どもにやさしく世界を教えてくれている気がします。
個人的には、最後のページでパパさんがナチュラルにお皿を拭いていることに外国らしさを感じました。子どもが大人になる頃にはそういうのが話題にもならない社会になっていたらいいな。
色んな魅力の詰まったありそうでなかなかない、出会って良かった絵本のひとつです。