2歳から、この春まで、4年間保育園に通ったうちの娘。
本棚にこの絵本があるのを見つけて、まずはひとりでじっくり読んでいました。
どんぐりえんのおはなしは、シリーズのぱんやさんやぼうしやさん、おまわりさんのように主人公がはっきりしていません。
先生もこどもたちも、ひとりひとりが主役。
そんなお話の中で、娘は、お母さんとの別れ際に涙をこぼしていた「あっくん」が気になったようでした。
先生に抱っこされてお母さんと別れたあっくんを、次のページで探します。
するとまだ先生の足元で、しょんぼり。
その次のお散歩に出かけるシーンでも、バギーの中でまだ不安そうな顔。
でもページをめくるたび、あっくんは少しずつみんなの輪に入って、楽しそうな表情に変わっていくんです。
想えば、娘もそうでした。毎日寂しさをこらえてママと別れ、でもお友達や先生といっしょに過ごすうちに楽しくなり、いろんな経験をさせてくれた保育園。
娘はきっと、親しみと懐かしい思いをもってこの絵本を読み、あっくんをページの中に探しだのだと思います。
そんな娘の想いに、この絵本はこたえてくれました。
あっくん以外の子にも、いろんなストーリーが隠れていそうです。
もちろん、ストーリーの中心となっているどんぐりえんのおみせやさんまつりも、とっても楽しそうです。
こんなすてきな保育園があるから、どんぐりむらのどんぐりたちは安心してお仕事に励めるんですね!!
ひととおりストーリーを楽しんだ後でも、ひとつぶひとつぶ観察したり、表紙の裏の「どんぐりえんのこどもたち(紹介)」をじっくり読んだりと、何度でも楽しめる絵本だと思います。
特に、保育園っ子におすすめします!