孫娘が3歳の頃の アンパンマンの帽子をかぶり、 アンパンマンの リュックを背負い、 アンパンマンのポシェットを首にかけ、 アンパンマンの 長靴をはき、 アンパンマンの傘をもって玄関で写した写真が飾ってあります。
「もう、でていく!」 そう言っての大支度でした。
お支度は一人では できませんでしたけれどね。
玄関で 「行っちゃうの?」と聞きながら 写真を撮ったのは 母ちゃんです。
「おやつ食べてからにしない?」の一言で 家出は 玄関ドアを開ける前に 終わりました。
『うちの だいどころに、ポッと あかりがともった。 「なあんだ、おかあさん、家にいるんだ。」 そのとき、カレーの においが、 ただよってきた。 ぼくの 大すきな、 おかあさんの とくせい カレー。 ぼくが ふくれていると、 かならず つくってくれる、なかなおりの カレー。』
いつでも帰れる家出っていいですね。
いつでも 帰れる、受け入れられるという 安心感、お母さんの料理の味の記憶をもって 大人になる子は幸せですね。
帰るところのあるすべての人は幸せですね。