昭和20年代の、思い切り懐かしい山村風景です。
この世界を知っている私は、すっかりシルバー世代です。
お膳で食べるご飯、牛に引かせる荷車、終戦間もない暮しだと思ったら、そののどかさに平和を感じました。
その当時の当たり前に哀愁を感じました。
落ち葉かきにでかけて、お兄ちゃんが以前になくした野球帽、お姉ちゃんがなくした赤いセータを、見つけるという、意外で強引な展開がグサリと来ました。
戦争で見失っていたものを象徴させているのではないかと、深読みするのは考えすぎでしょうか。
モノクロームの絵や、色調を抑えた絵の中で、セーターの赤が、くっきりと印象的でした。