先日、長田弘さんと山村浩二さんの対談をクレヨンハウスで伺いました。
とてもシンプルなことばと絵なのですが、ほんとうに豊かな表情があり、鏡のように子どもたちの表情もいっしょに動く・・・その表情を見て、読み手もまた嬉しくなる、そんな絵本です。
ことばも絵もシンプルなのですが、その分装丁にはかなり時間をかけているとのこと。装丁は祖父江慎さん。文字は、「ん」独自のフォントを使用しており、文字もまた表情豊かです。
紙も、白い色も、何度も何度も試し刷りをして選ばれたもの。手に取るとその良さが伝わってきます。
なによりも、子どもたちが絵と対話する・・・そしてイマジネーションを広げてくれる。余白のある絵本とは、そこに子どもたちの想像を広げる余地があるということ。
こうした時間をかけ、丁寧に作られた絵本がきちんと評価されてほしいと願います。