黄色い表紙に、キリンと男の子の愛らしい表情が目をひきます。
動物園の存在意義、人間のエゴと良心、そこからうまれる動物への真の尊敬の念と愛情、いろいろなものを考えるきっかけを与えてくれるお話です。
動物園にいる動物達は、遠い国から、はるばる連れてこられます。家族とも離れ離れ、それでも、動物園に連れてくる理由とは。
キリンが好きな男の子けんとが、動物園の園長さんとの交流を通じて、単純にキリンが好きという気持ちから、いろいろなことを考え、思いをめぐらし、もっと違う、信念のような強い気持ちを抱くようになります。
表紙に惹かれて、ふと手にとった読者も、けんとと同じように、いろいろ考えさせられるかもしれません。はっきりとした答えが見つからなくても、考えること、それ自体がとても大切なような気がします。