松谷みよ子さんの『ちいさいモモちゃん』絵本版です。
娘が3歳くらいの時に、同じ歳の姪と娘に母が買ってくれました。姪のは確か『ルウのおうち』でした。
私が小さい頃に大好きだったモモちゃんなので、娘に読み聞かせてはみたものの、私の方が何だかしっくりこないのです。文章は確かにあの懐かしい「モモちゃん」のものでしたが、この武田美穂さんの目がぱっちりしたモモちゃんは、私のモモちゃんではないのです。私にとっては、やはりモモちゃんは、菊池貞雄さんの下膨れの素朴な小さい女の子なのです。
絵の枚数が多いこともあり、また絵自体のインパクトも強いので、もともと読者を文章で引っ張っていたのが、文章と絵の強さが半々になり、別のモモちゃんが生み出されたような感があります。
この本は、雨の歌といい、内容といい、とても可愛らしくて素敵なお話なのですが、やはり染み付いたイメージというのはなかなか覆らないものですね。娘のお気に入りになる程に読んであげることができませんでした。
☆3つにするか迷ったのですが、やはり素晴らしい文章に敬意を表して☆4つにしました。