【内容】
モンゴルの遊牧民の子ども、バタナー君の生活。両親とともに移動式の家「ゲル」で家畜の世話をしながら生活する昔風の生活と、都市で学校に通う生活の2つを楽しんでいる。遊牧民族の誇りをかけた競馬、男の子から女の子に愛をつたえるバレンタインなど見所満載。
【感想】
今も、遊牧民を続けているモンゴル人と、都市に住んでいるモンゴル人の両方を行き来している柔軟な子どもたち。どちらの生活も楽しいという、たくましい少年に感動。生活力があって、仕事もあって、学校でも楽しくやっていて、本当にうらやましい充実した人生。私もモンゴル人の、(ちょっと裕福な家庭の愛されている)子どもになりたいと思ってしまった。
出てくる子どもたちが全員、朝青龍風の顔立ちでおどろいた。どこかで会ったことがありそうな人たちばかりで、アジア人の仲間だと思った。親戚みたい。
バタナー少年の親戚はたくさんいて、みんな仲良さそう。取材に行った公文氏も、2度目は親戚扱い。
「あなたはもう客人ではないのだから、休んでいないでいろいろと手伝いなさい」と言われたという、あとがきのお話は、本当に素敵ないい話で、温かい。
自分の身の周りは、親類縁者との縁が薄く、身内でさえも他人以上に冷淡に、バラバラに生きているので、このような温かいつながりがある人たちがあることを知ると、世の中は捨てたものではないと思える。
大家族が珍しくなった今日、この絵本を見て、大家族や親類縁者とのよい付き合い方を知るのは、とても有意義だと思う。
年齢問わず、寂しい人はぜひ読んでほしい一冊。モンゴルは熱い!