娘が生後六ヶ月の頃に、日本から会いに来てくれた姉から『ふたりのサンタ』『ゆきだるまのクリスマス』との三冊セット『ちいさなクリスマスのほん』として手渡されたうちの一冊。
適当に話を短くしながらも、娘が読み聞かせをせがむようになったのが一歳半ぐらいの頃かと思います。その最初期の読み聞かせ時代における娘のお気に入りの一冊でした。当時はまだ理解できる動物が限られていましたし、セットの他の二冊には興味を示しませんでしたので、恐らくクマのぬいぐるみの絵に惹かれたのだと思います。子供の絵本の好き嫌いにはこんな事情もあると思います。
シンプルでありながら、どこかとぼけた感じで、実は表情豊かなキャラクターを描かれる佐々木さんの絵はなかなか魅力的で、話を割愛するのに苦労しながらも、親子ともどもこの本によって楽しい一時を持たせていただきました。
二歳一ヶ月の頃、ストーリーを「全部読む」という形での読み聞かせ時代に入りましたが、この頃にも最初よく読まされました。ただ、リクエストの頻度は『ゆきだるまのクリスマス』の方が多くなりました。これも恐らく、その当時初めて雪だるまを作ったことが影響しているのかもしれません。
ストーリーは単純な冒険ものといった感じですが、ハラハラ・ドキドキといった要素はなく、文章も若干長めなことから、年齢によっては子供が退屈することがあるかもしれません。所詮、二歳二ヶ月の子供には早すぎたのかも。
登場する動物の声をいろいろと変えてみたり、とにかく読む際には工夫を迫られた一冊です。