踊りの好きな虎のおかげで、間一髪で助かった少年の木こりでした。
たくさんの虎が住む山だから、踊りの好きな変な虎がいても可笑しくな
いと思いました。十人十色で色々な人間がいるように、虎だって当ては
まると思いました。松谷みよこの昔話に、井上洋介が描くとどんな感じ
になるんだと楽しみにしていました。なんだか楽しい絵にも違和感も感
じずに、でもドキドキして読めました。
少年の木こりを救ったのは、少年の木こりの冷静さと芝刈りに行って虎
に噛まれて死んだとうさんの愛情と、家で心配して待っているおかあさ
んの愛情が救ってくれたのだと思いました。
大きくなった木こりの虎と一緒の絵(裏表紙)は、命拾いしたときの踊
りの好きな虎なのか、まだまだ続きが気になってしまう私でした。