絵本はどれでも幼い子どものもの、と思ったら大間違いです。テキストの量やテーマ、絵などを見て、対象年齢を考えて読んであげてほしいと思います。
この絵本は大昔は私のお気に入りに入っていませんでした。20年くらい前頃、児童文学の先生に読んでいただいて、感動し涙をこぼしたことを覚えています。「死」と「愛」をテーマにした絵本です。こういったことを漠然とでも理解できる年齢になった人に読んであげて下さい。
主催している小さな絵本研究会でも「死」をテーマとしている絵本をどう扱うか、考えたことがありますが、未だに結論はでません。難しいテーマですし、無理に結論を出さなくてもいいと思いますが、扱いは慎重にした方がいいのでは?
おすまししている白い猫、大声で泣いている猫、とっても印象的です。佐野洋子さんはどのような思いを持ってこの作品を描かれたのかはわかりませんが、(前にも思ったことですが)大人のための絵本があってもいいと思います。