3びきのこぶたの話は、いろいろバリエーションがあります。よく読むのは、最後のれんがの家に3びきが集まって、おおかみをやっけるというバージョンのような気がします。
この本は、そんな甘っちょろい結末ではなく、最初の2匹はあっさりとおおかみに食べられてしまいます。あっさりしすぎているぐらいでした。(きっと、これが昔話に忠実なのでしょう。)そして、3匹目のれんがの家のこぶたが智慧比べの末におおかみを食べてしまうのです。
生きて行くのって、なんて大変なのでしょう。と、親は思ってしまいました。でも、4歳の娘にはまず、食べる物がないから、お母さん豚が子供達に自分の力でやって行くように家から出したという状況が飲み込めないようでした。そして、最後におおかみがいなくなったのだから、あのこぶたはおかあさんと暮らせばいいのにと思ったようです。
いろんな生き方があるのよ、とも、また、別のおおかみがくるかもしれないでしょう、とも、いったん家をでたら、あとはずっと一人で生きて行くのよ、とも、4歳の子供には言いにくく、何年かたったら、また読んであげようと思いました。
なんど、失敗してもめげることないおおかみさんをちょっぴりかわいらしいと思ってしまいました。