田舎の小さな古びた駅がとっても大好きな男の子が主人公。
お年玉で買った切符を宝物にして、毎日のように駅へやってきます。
春も夏も秋も冬も、駅に通って列車を眺めている男の子。
「電車が好き」「駅が好き」という純粋な気持ちが伝わってきて、
ほんわかさせられます。
途中、宝物の切符が半分に千切れてしまうというアクシデントがあるものの、
駅員さんの粋な計らいで、また新しい切符が手に入ったり。
寒い北国の田舎の駅のお話なのですが、ほんわか暖かいストーリーが
詰まった1冊になっています。
時代背景は、昭和前半でしょうか。お年玉で切符を買おうと
男の子が駅員さんに差し出した五百円札、駅や駅の待合室に
置いてあるストーブなどに昔懐かしい印象を受けました。
子供より大人のほうが興味深く見てしまいました。