私は湖で夜明けを体験した事がありません。でもこの絵本を通して素晴らしい夜明けを体験することが出来ました。言葉の美しさにも目を見張りました。少ない語りの分一つ一つの言葉の輝きがあり言葉を厳選しているように思いました。丸く切り取られた世界が少しずつ変化してゆく様は優雅でした。私が好きなのは”さささー”とさざ波が立つ場面です。そして私の理想はこの御父さんと子供です。お父さんが火を焚いて子供が薪を集めて。この素晴らしい朝の始まりは私の理想です。用意された朝ごはんを食べるのではなく自分達で用意するするのがいいと思いました。最後は言葉がなく太陽が昇り虹色に輝く一面はうっとりしました。清々し空気が流れる絵本でした。