かわらしい絵とタイトルにひかれて手に取りました。
素朴なくまさんはゆうびんやさん。ひとりで暮らしていて日曜日以外は毎朝早起きして仕事に出かけます。
シンプルなタッチ、暖かい色彩、くまが主人公となるとおとぎ話を想像してしまいますが、なかなかどうして深みのある絵本です。
くまさんの日常をみていると、社会で働く人たちの一面をかいま見ることができるのです。
なにげなく受け取っている郵便物の陰にも早起きして配達してくれる人がいる、そんなことを改めて考えさせてくれる絵本です。
私が気に入ったところはディテールの書き込みが細やかなところ。
例えば、くまさんが起きてドアを開けたところにある牛乳の瓶だとかちょっとしたところにも気が配られています。
もちろん、小さなお子さんでも楽しめる内容です。