絵本ですが、大人向けのメッセージを込めた作品です。
もともとは、手紙形式の文章に絵を添えたものですが、
文章には描かれていない情景も描かれていて、
より深い味わいの作品になっています。
図書館でも児童書でなく、一般書に分類されていました。
晩秋の頃、農夫のところに、モミの木を売ってほしいと商人がやってきます。
そのやり取りの中で、農夫はモミの木について深く考えます。
淡々とした展開だけに、読者も考えさせられます。
何気なく存在するクリスマス・ツリー。
でも、そのために、森で生きているモミの木は切り倒されるのです。
農夫がラストで思いついたことも、とても余韻があり、考えさせられました。