パプア・ニューギニアの昔話。
「魔女」と聞くと、西洋風の魔女のイメージですが、
このおはなしの魔女は南の国のジャングルの山に住む、不思議な存在である女たち、
といった感じでした。
海辺の村人たちは火を持たずに困っていたので、魔女たちに火を分けてもらおうとするのです。
ところが交渉がうまくいかず、動物たちにお願いするのですね。
そして結成されたのが、犬をリーダーに、ブタ、カエル、クスクス、オウムの面々。
かくして、このチームのリレーによって、火が村人たちに届けられるのです。
火は、盗んでくる、という展開ですので、追っ手を振り切るスリリングさがあります。
昔話らしく、カエルにしっぽが無い訳、クスクスのしっぽの先に毛が無い訳、
オウムの胸元が赤色の訳が盛り込まれてあるのも面白いですね。
昔の人々にとって、「火」がどのような存在だったかも体感できそうです。