まちねずみジョニーと、田舎のねずみチミー・ウィリーは、生まれ育った場所も生活の仕方もまるで違いました。
あるとき、チミーは間違って野菜かごに紛れ込み、町につれていかれました。
ひょんなことで町に出てきた田舎のねずみにとって、見るもの聞くものすべて驚くことばかり。
ひっきりなしに音はするは、猫に追いかけられるはで、落ち着く暇がありません。
やっとの思いで、わが家に戻ってきたチミーが、今度はジョニーを迎えると…。
誰にでも、生まれ育った故郷があります。気候や風土の違い、生活習慣の違い、それは人もねずみも同じなのですね。
締めくくりの一文「わたしは どうかといいますと、チミーとおなじように いなかにすむほうがすきです。」は、まさに、湖水地方を愛した作者ポターの本心が表れているもので、お話の最後の最後にこんな一言を加えるポターの人となり(人臭さ)に、魅力を感じました。
そして、私自身、田舎に生まれ育ちました。このお話を通して、ジョニーよりもチミーに愛着を感じるのは、そのせいかもしれません(^-^)