友人の子供の7歳の誕生日プレゼントを、何にしようか迷っているときにこの本を思い出しました。
ちょうど私が7歳の時の誕生日にもらった本です。
主人公の女の子が、ラグビー選手のおじさんからオーストラリアのおみやげにコアラのぬいぐるみをもらう話です。
小さなコアラのぬいぐるみは、オーストラリアのおもちゃ屋さんではお母さんの背中におんぶしてもらっていた赤ちゃんコアラでした。
でも、おじさんのお金が足りなくてお母さんと一緒には買えなかったので、赤ちゃんコアラだけが日本にやってきました。
だから、「さみしいよ」、「おんぶして」、「おかあさん」、と、夜な夜な主人公の女の子にお願いします。
その可愛らしさ、とてもわくわくしたこと、ちょっと怖かったこと、それから、オーストラリアのユーカリの葉を揺らす風が気持ちよかったこと。
今でも鮮明に覚えていました。
引っ越しを重ねるうちにいつの間にか無くなってしまっていたので、自分用も含めて2冊買いました。
手元に届いて読んでみると、あの時感じた風の匂いや、夜中のおしゃべりのちょっと怖い感じも、読み進めるわくわくもそのままで、とても嬉しかったです。
子どもの頃の感性がそのままだったのか、作品のもつ力なのか、どちらにしても、また新しい良い思い出ができました。
卒園して小学校にあがる前後の、絵本でも小説でもない頃の子どもにちょうどいい本だと思います。