全ての人に受けるかどうかは、わかりませんが、私はすごく好きです。お上品なお母さんの中には、眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、これは「はせがわくんきらいや」が復刊したように、絶版後、ファンの熱い要望に応えて復刊された絵本なのです。
初めは正直、
「なんだこりゃ!」
と、思いましたが、途中からおかしくなってしまってしまって、ただもう爆笑です。こんなのあり?という感じです。
恐らく、プロレス好きの男の子には、堪らないと思います。
しかし、これはブンくんのえっちゃんに対する切ない恋のお話でもあるのです。いつも好きな子にちょっかいを出してしまう不器用なブンくん。でも、今回は、見事にえっちゃんにプロレス技を決められてしまいます。でも、どんなにやられても、そんなえっちゃんのことが好きなところが複雑で切ないのです。
でも、私が思うに、もしかしてえっちゃんも不器用な子でブンくんのことが、好きなのかも・・・。どっちにしても、二人ともちょっと危ない存在ですが・・・。
とにかく、この本は、私のとって衝撃的な絵本です。「はせがわくんきらいや」とは、全く違った意味で、ものすごくインパクトが強く、嫌でも記憶に残ります。
作者の長谷川さんは、音楽もやっていらっしゃるようなのですが、音楽に例えると、すごくロックな感じで、ぶっ飛んでいます。
他者をよせつけないすごい絵本です。