森の中にひっそりと温泉がわいています。雪の上をぴょんぴょんと白いうさぎがやってきて、温泉に「ちゃぴょん!」。あれ? お湯が白くなってしまいました。そこへやってきたさるの家族。白いお湯を見て「はいってみなきゃっ」と飛び込むと、なんとお湯が茶色になってしまいます。どうやらここは、お湯が入ったものの色に変わってしまう不思議な温泉のようです。
「うひょひょのひょーい」「はいりマンモスー」「はいれてよかっぱ」などなど、これでもかと浴びせられるオノマトペやだじゃれの数々。言葉遊びの達人である林木林さんならではの、愉快な言葉のオンパレードです。声に出して読むとさらに楽しいですね。
この楽しいお話にぴったりのユーモラスなイラストを描くのは、『ともだちなんかいらない』(文・内田麟太郎 小学館)や『さけがよんひき』(作・最上一平 鈴木出版)などの絵を描かれている喜湯本のづみさん。色鮮やかで温かみのあるイラストは、みているだけで幸せな気分にさせてくれます。
本当に温泉に入ったかのように温まり元気になれる、パワーみなぎるおはなし。ハッピーオーラ全開の温泉を、ぜひ堪能してくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
森の中にひっそりと温泉が湧いています。そこに白いウサギが飛び込むとお湯が白くなり、サルが入ると茶色に、カラスが入ると真っ黒になりました。いろいろな動物やお日様までが入ってきて、お湯はカラフル。すると、お湯がぐらぐら、ざばざば。中から現れたのは巨大なカメレオンで、その色は……?
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