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ぷっくり ぽっこり

ぷっくり ぽっこり(偕成社)

穴に指をいれて、ぷっくり〜ぽっこり! 新感覚のあかちゃん絵本!

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10歳

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★5  目を 閉じさせ 朗読だけで 投稿日:2009/08/24
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
きつねの窓
きつねの窓 作: 安房 直子
絵: 織茂 恭子

出版社: ポプラ社
 秋も近いので、そろそろ良いかなと思い選びました。
 
 近頃は6年生の教材になっていますね。
 7年程前、“絵本を見せず、4年生の生徒全員を机に伏せさせ、朗読を聞かせた”方の体験談を読み、その後購入しました。

 今の時代ならば、読む前に、桔梗という花、猟師という仕事、ストーリーの時代背景等を少々補足してから読むのも良いかと思います。

 ただ、現場の先生は、教材になっている作品を読み聞かせで先取りされることを嫌がる方もあるやもしれませんので、先生と相談してからが良策かと思います。

 我が家は、4年生の時、目を閉じさせ聞かせました。

 きつね狩りの若い猟師が、きつねを見かけその子ぎつねの化けた染物屋へ…。
 指を桔梗で染め、その指でつくった小さな窓を覗くと、…。

 失われた遠い日々の思い出を幻想の世界で、読者にも見せてくれます。

 子ぎつねがみせた小さな窓、猟師が染め代に置いていったもの。

 猟師の心の移り変わる様子。

 子ぎつねの意図。

 猟師の人生の背景。

 読み手が、それぞれに様々な事を受けとめられる作品ですね。

 やはり、感受性豊かで、想像力に恵まれた子ども時代に出会わせたい作品です。

 息子は「もう会えない人に会える窓だね。手を洗っちゃうなんて、もったいないね。」と言っていました。
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★5  結構 辛口な 攻撃の 応酬 投稿日:2009/08/21
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ぬ〜くぬく
ぬ〜くぬく 作: 飯野 和好
絵: 山本 孝

出版社: 農山漁村文化協会(農文協)
  表紙絵から、日本の田園風景が見開きで描かれています。
 お寺さんの境内で、穏やかな秋の陽を浴びながら、干しだいこんと干しいもが会話をしています。
 本編、開いて大爆笑。だいこんさんたちのアップと欲しいもさんたちのアップ。
 
 ええ天気じゃのう おお、ぬくいのう

 という、絵の山本先生のふるさと愛媛県の方言でしょうか?
 ゆったり、のんびりな口調ながら、結構辛口な攻撃の応酬。
 お互い保存食としての優秀さを自慢しあっています。

 樽に漬かったたくあんのページは、糠のにおいがたちこめてきそうなリアルさです。息子はソフトクリームくんのヘアスタイルに惚れちゃいました。

 出版社を見て、社団法人 農産漁村文化協会。
 やはり、日本の食文化の見直し推進の絵本だったんですね。

 文が、“ねぎぼうずあさたろう”シリーズの飯野先生っていうのも納得です。だいこんさんとほしいもさんの会話が、全て「  」が、つけられず、交互に言葉が交わされているので、煩わしさが無くとてもスムーズに読めました。

 お話し会で、使って見たい作品だと思っていましたから、今秋、機会があれば、中学年〜高学年に読みたいです。
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★5  絵本の中に入っていって遊びたい 投稿日:2009/08/21
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
きょだいな きょだいな
きょだいな きょだいな 作: 長谷川 摂子
絵: 降矢 なな

出版社: 福音館書店
 『めっきらもっきらどおんどん』のコンビの作品。

 先月、久々に図書館で借りて、開いて、うなってしまいました。

 この作品は、文が先かしら? 絵が先かしら?文でしょうかねえ。

 リズミカルな文の流れ、そしてリフレーン。擬態語の駆使。

 巨大さが、小さな絵本の中で、しっかりと表現されているリアルで生

き生きとした絵。

 本当に、こどもたちの自由闊達な動きや表情が素晴らしいと思います。

 5歳の頃読んだときは、「こどもが 100にん やってきて」を一

緒に声に出していた我が息子。きつねくんに気をとられ、二度目は一人

できつねくんさがし。三度目もう一度一緒に読みました。


 やはり何度読んでも、子どもならずとも“子ども心”の残っている方は、

この絵本の中に入って行って、いっしょに遊びたくなるんじゃないでし

ょうか。

 息子は、ピアノのページで「ピアノに、遊んでいる子たちの影が映っ

てる。これって、すごいよね。」って、あらためて感心していました。

 読者を安心させる最終ページも大好きです。
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★5  『かわいそうになぁ〜。」って笑ってました 投稿日:2009/08/21
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ぼくのこともわすれないでよ
ぼくのこともわすれないでよ 作・絵: シャーロット・ミドルトン
訳: 三辺 律子

出版社: ほるぷ出版
 昨年図書館で、背表紙のタイトルに惹かれて、手に取りました。

 表紙絵の女の子の目が、点の大きさに『わたしごのみ〜』と、開いて

みました。
 
 アンナと犬のダドリーのお話のよう。

 とっても愛され、アンナを愛しているダドリー。
 
 そんなあるひ、カメレオンの赤ちゃんのペキートが新しい家族に…。

 ペキートがやってきて、アンナとダドリーの生活のスタイルに変化

が、…。


 夜のアンナとお気に入りの場所で丸くなって、のんびりしているペー

ジが良いですね。ダドリーもこれだけは譲りたくなかったんでしょう

ね。最後のページの、ダドリーとペキート、良い関係ですね。

 
 イギリスの作家さんだそうです。画面割りが、とても自由で独創的で

伸び伸びとしていて、読者を楽しませてくれる構成です。

 新しい家族が増えて、戸惑いそうなお子さんのいる方は、一度呼んで

あげてはいかがでしょうか?

 息子は、一生懸命、自分に関心を集めようとするページのダドリーを

見て、「かわいそうになぁ〜。」って、言いながら笑っていました。
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★5  品種改良に着手しなければ 投稿日:2009/08/21
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
トマトさん
トマトさん 作: 田中 清代
出版社: 福音館書店
 表紙絵に「うわ〜〜〜〜〜、迫力あるう〜〜〜〜〜。」でした。

 これは、インパクト抜群。

 また、トマトさんの顔が、マツゲがあって、妙に艶めかしくも見えちゃって。

 さて、扉絵でも、すごい存在感。

 
 夏の日差しの強さにバテ気味のご様子。

 身軽なミニトマトさんたちは、コロコロ転がって、小川へ。

 トマトさんは、重量感たっぷりで身動きできず…。


 表情豊かなトマトさん、一度読んだら忘れられないキャラですね。

 こんなに太陽の光を浴びて、真っ赤に熟れてるトマトは、この季節ならはですよね。
 
 冷たい小川に入ったトマトさんの、歓喜の表情が大好きです。

 
 息子は、野菜全般ほとんどOKです。とくに、トマトは通年欠かせません。

 表紙を見て、「この大きさのが食べてみたい。」って一言。
 来年、我が家庭菜園で、「トマトの品種改良に着手しなければ。」と大笑いしました。
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★5  画力と 淡々とした文調の ハーモニー 投稿日:2009/08/19
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
100万回生きたねこ
100万回生きたねこ 作・絵: 佐野 洋子
出版社: 講談社
 息子が10歳最後の日に再び開いて読んでいました。
 
 最近書店で、懐かしく手に取ってみたら、帯に柳田邦夫先生の“色即是空の世界だ、…般若心経の絵本なのだ。“というコメントに目が行き、帰って来て本箱から出して読んでいたら、息子に奪われました。

 100万回生きても、いずれの飼い主にも心を開かず、飼い猫の立場を疎ましく思い、生きた世界、飼い主そして自分の命を愛せなかったねこ。

 野良猫(だれのものでもない“自分のねこ”)になって、愛するものに出会い、命の消えることはじめて恐れた猫は…。

 「愛に出会えてヨカッタね。奥さんとこれからずっと一緒かな?」という、息子のコメント。

 実に深いい〜絵本です。

 100万回も生きた猫らしく、かわいげのないキャラクターの表情が変化して行くのをみるにつけ、画力と淡々とした文調のハーモニーに、何度読んでも感動させられます。

 大人だけではなく、思春期前あたりから勧めてみるのも良いかもしれません。
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★5  増幅する欲望が ただの愚かな生き物に 投稿日:2009/08/19
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
なぜ戦争をするのか?六にんの男たち
なぜ戦争をするのか?六にんの男たち 作・絵: デビッド・マッキー
訳: 中村 浩三

出版社: 偕成社
 『春さんのスケッチブック』(汐文社)を読んだ息子に、近くの美術館に“無言館”展が来ているので行こうといわれ、先日、観てきました。

 帰りに、出口近くに、ひら積みにされていた絵本の中で、知らなかったこの本を手に取りました。

 『ぞうのエルマー』・『せかいでいちばんつよい国』のデイビット・マッキーさんの作品でした。

 戯画風のペン画で描かれた寓話絵本という紹介にも惹かれました。

 人間が本来持っている、経済的自由権(財産権)とそれを包括する人権が、皮肉なことに、背中合わせでぶつかっていることが簡潔に描かれています。

 豊かさを求め、その豊かさを守り、さらに「もっと!もっと!」と増幅する人間の欲望が、人を人の道から外れた、ただの愚かな生き物に成り下がらせています。

 エンデイングは、人間の浅はかな愚行の繰り返しを予測させるもので、何ともやりきれない気持ちになりました。

“歴史は繰り返す”という言葉は 、もはや今の時代、負のイメージしか連想させないものになっているようです。

今を生きる私たちは、やはり常に“戦争”という言葉に敏感であるべきだと思わされました。そして、伝えていくことも。

 我が息子「人間て、欲張りだね。僕も人間だけど…。」
“無言館”展を観た直後の車中で、読んでいたので興奮気味で、「戦争が、みんなの人生を変えるって、わかんないのかね。死んじゃった人には、一人一人に別な人生があったはずなのに…。」と、しばらくぶつぶつ言っていました。 
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★5  親の待ち遠しさが切に伝わってくる語り口調 投稿日:2009/08/19
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
あなたが生まれるまで
あなたが生まれるまで 作: ジェニファー・デイビス
絵: ローラ・コーネル
訳: 槇 朝子

出版社: 小学館
 今日は、我が息子の11歳の誕生日です。

 パーティも終わり、寝静まったよい子(夫と息子)たちのおかげで、

この本を一人で堪能できました。

 息子も大好きな絵本です。
 
 昨年、息子のクラスのお話し会で、「命」をテーマにした時に読みました。
 ちょうど、後日、性教育講座(いのちについて考える授業)が予定されていたので、図書ボランティアのお母さんたちで「命」をテーマでそれぞれに選書しました。
  
 著者のJ・デイビスさんは、アメリカチャールストン在住の4児の母だそうです。3番目のお子さんがお腹にいたとき作った作品だそうです。

 左ページに、生まれるまで何ヶ月という表記。そして左下にその月齢の子の胎内での様子・特徴等が小さく描かれています。
 右ページには、両親等の外の世界の喜び、待ち遠しさ、生活の変化が描かれ、その絵を捲ると、胎児の可愛らしい様子が描かれた仕掛絵本です。

 息子をはじめ、4年生の反応は、非常に真剣でかつこの絵本の絵のユーモラスさから、時に、胎児に対する愛おしさを持った優しい眼差しで聞いてくれました。
 
 あかちゃんが生まれた最後のページまで「長く感じられた」という感想が多く、みんなこうして生まれてきたんだと改めて認識できたようです。

 最後に、我が子のメモリアルテディベアも全員に抱かせ、新生児の重さを確認してもらいました。
その様子が、みんな本物のあかちゃんを抱くような大切な扱い方だったのを眺め、良い一冊だったなと思いました。

 お兄ちゃんお姉ちゃんになる子ばかりではなく、中高学年にも適した
作品だと思います。

 私が何より気に入っているのは、タイトルにもなっている、左のページの“あなたが生まれるまで、あと、□ か月…”という表現です。親の待ち遠しさが、切に伝わってくる語り口調だと思います。

 息子は、お腹の中の赤ちゃんが、おどったりはねたりしているシーン
がお気に入りです。
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★5  “ぶうちゃん救出作戦“の成功 投稿日:2009/08/14
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
ベニーいえでする
ベニーいえでする 作: バルブロ・リンドグレン
絵: オーロフ・ランドストローム
訳: 長下 日々

出版社: 徳間書店
 表紙が、可愛い、ぶたのベニーのすねてる顔もにくめない。
 ぎゅっと抱きしめてるぶうちゃんも、味がありますね。

 扉絵の意味が解らず、開いてみました。

 家出のお話。大好きなぶうちゃんを抱え、小さなベニーが大きな冒険。
 
 最高に笑えたのは、原っぱで穴を掘って、『お家にするのかな?』とおもったら、服を脱いで裸ん坊で、穴に入ってはしゃぐシーンです。
 やっぱり、ベニーは ぶたくんだ。とっても気持ちよさそうで、笑っちゃいました。

 この家出で、ベニーが少しお兄ちゃんになれたのは、家出の勇気じゃなくて、“ぶうちゃん救出作戦”の成功ではないでしょうか。

 そうそう、扉絵は、ジャガイモと棒で作ったおもちゃだったんですね。

 我が息子は、4歳の時に初家出。自転車に乗って、町内一回り。

私は、気づきませんでしたが、主人と一悶着の末の家出だったようです。主人は、こっそり尾行。スーパーの駐車場でバッタリ鉢合わせ。
仲良く帰ってきました。あ〜あ、尾行は、気づかれちゃ失敗でしょ。

 さて、10歳の息子の感想は、「ぶうちゃんは、穴を埋めたおじさんが、脇に寄せておいてくれたんじゃない?意外と良い人かもね。」ですって。
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★5  一人の 人間 として 扱う 姿勢 投稿日:2009/08/14
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
でっかいでっかいモヤモヤ袋
でっかいでっかいモヤモヤ袋 作: ヴァージニア・アイアンサイド
絵: フランク・ロジャース
訳: 左近リベカ

出版社: そうえん社
  タイトルを見て、『ん?“モヤモヤ袋”?????』でした。
 扉絵の裏に原題
 『THE HUGE BAG OF WORRIES』を発見。

 『そっかあ〜、なるほど〜』と思い、開いてみました。

 主人公のジェニー、ロウティーンのようですが、そろそろ思春期なのでしょうか。あれやこれや、心配事の山積する時期かな。

 アイデンティティの確立期であるこの時期は、心理的な比較・競争が始まる時期で、ちょっとしたことで劣等感や敗北感を感じます。

 特に自分の外見や行動を常に意識するようになり、 精神的なストレスも非常に高くなる時期で、モヤモヤ袋は、大きくなりながら四六時中くっついてまわるわけですよね。

 大人が考えればちょっとした失敗でも、自分の人生が終わってしまったように悩み、さらに親をはじめ大人の事情も理解できるようになりますので、その問題についてまでモヤモヤ袋に詰め込んでしまう。

 実にこの時期のこどもたちと向き合うのは、難しい事だと思いますが、ジェニーの隣りに住んでいるおばあちゃんのように、彼らを一人の人間として扱う姿勢がまずは大切かなと思いました。

 それにしてもこのおばあちゃんが、袋を開けて、モヤモヤたちをジェニーと一緒に分類整理するあたり、すごいな〜と思いました。

 今月11歳になる我が息子、昨夜読んで、「僕のモヤモヤ袋の中身は
、秘密です。いいたくありませ〜ん。誰にも見せませ〜ん。」。『まだ、たいしたものが、入っていないな。』と彼の軽さから、“探偵はは”は、推理しました。
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★5  私の母の事 投稿日:2009/08/12
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
おかあさんになるってどんなこと
おかあさんになるってどんなこと 作: 内田 麟太郎
絵: 中村 悦子

出版社: PHP研究所
  うさぎの こどもの ままごと遊びの 会話です。
 
 お母さん役をするミミちゃんに、ターくんが、「おかあさんになるって、どんなこと?」って、ボソッと聞きます。
 ミミちゃん 自分のママを思い浮かべ、ミミちゃんなりの母親像を少しずつ話はじめます。


“名前を呼ぶこと”、“こどもと手をつないで歩くこと”、このあたりで、『ん〜、子どもらしい観察。かわいい。』って、思っていました。

 でも、つぎのミミちゃんの一言で、『えっ!』でした。
 
 “心配すること”。

 “そして、おもわずぎゅっとだきしめること”
 
 “おもわず、なみだがでること”

 ここまで読んで、私は親である前に、私の母の事を思い出してしまいました。
 子ども時代から現在に至るまでの、たくさんの母の愛情を思い出し、胸が熱くなってしまいました。

 母にうけた“愛”を我が子にかけているかしら?
 我が子への“愛”の方向は間違っていないかしら?”
 我が子は、まだ見ぬ我が孫に、“愛”をじゅぶんに注げるような、“人としての愛の礎”が育っているかしら?
 と、おもいは四方八方へ。

 心をわしづかみにされた作品でした。

 幼いお子さん向けのような紹介ですが、高学年のこどもたちにも読ませたい作品です。

 10歳の我が息子。「ははは、心配すると声が優しくなるよね。いつもは、太い声なのに。」だそうです。
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★5  可愛くないのに、憎めない ライオネル 投稿日:2009/08/12
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
マーサのいぬまに
マーサのいぬまに 作・絵: ブルース・イングマン
訳: 江國 香織

出版社: 小学館
 WHEN THE CATS AWAY
 THE MICE WILL PLAY[鬼の居ぬ間の洗濯]
 
 のタイトルをねこ(ライオネル)くんが書き直し、

 WHEN MARTHA’S AWAY
 THE LIONEL WILL PLAY
 
 にしている 扉絵から笑ってしまいました。


 さて、ライオネルくん、『マーサの居ぬ間に、いったい何をしているのかしら?』と、開いてみますと…。

 小癪にも、新聞を読み、バーベルを上げ、絵を描き、……。

 可愛らしさからは、ほど遠いキャラで描かれているライオネルくんですが、憎めないんですよね。午後の演奏会の準備をする姿あたりから、イケメンに見えてきます。

 ペットを飼っていらっしゃる方が読んだら、『うちの子も留守にしているとき、こんな事をしていたりして』、と疑念を抱かれるかもしれませんね。(笑)

 うちは、うけました。「このねこが、いい味だしてるよね〜。」って。

 ねこちゃん大好きな人に、特にお薦めです。
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★5  ドキッ!として、フワッと。 投稿日:2009/08/12
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
ないしょのおともだち
ないしょのおともだち 作: ビバリー・ドノフリオ
絵: バーバラ・マクリントック
訳: 福本 友美子

出版社: ほるぷ出版
 アメリカの絵本だなあ〜と、しみじみ。

 おおきないえのすみに、ちいさいいえがあって、ネズミのおんなのこがすんでいました。

 から始まって、まず1ページ目に、左のページにマリー(人間の女の子)の生活、右のページにネズミの女の子の生活が、同時に見られるように描かれいぇいます。
 マリーの生活もゴージャスですが、ネズミちゃんの生活水準も高いです。
 
 マリーは両親にネズミに近づかないように言われてましたし、ネズミちゃんも人間に近づかないように注意をうけていました。

 でもでも、お互いの存在に気づいちゃって、…。


 マリーちゃんと、ネズミちゃんそれぞれの成長と、人(鼠)生が語られ、そして…………。


 なんといっても、絵が美しいです。緻密です。キャラクターが可愛らしくて、お茶目に描かれています。

 最後のシーンは、ドキッ!として、フワッと心があったかくなりました。

 表紙もステキですよ。

 10歳の我が息子、「いい家だな〜、家具もスゴッ!」って、絶句気味でした。
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★5  怖いけど可愛いかも? 投稿日:2009/08/08
ことままごんさん 40代・ママ・広島県  女の子10歳
ヘビのひみつ
ヘビのひみつ 文・写真: 内山 りゅう
出版社: ポプラ社
ヘビって、ちょっと怖い感じのする生き物ですよね。
でも、アップの写真を見ていると、
なんとなく、つぶらな瞳が可愛いと感じてきたりして・・
実際に目の前にいるとやっぱり怖いと思いますが、
この本を読んだ後だと、
少し違う目で見ることができそうな気がします。

それに、知ってるようなつもりでも、
知らないことの方が多いものですね!
ヘビの目がウロコで覆われているなんて初めて知りました。
ウロコの間の皮があんなに伸びることも知りませんでした。
驚きが詰まっている本だと思います。

怖い〜、嫌だわ〜、と敬遠せずに、
ぜひ一度手に取ってご覧になってみてください。

ちなみにこの本、
ヘビを触るのも平気なうちの娘には大ウケでした。
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★5  意地悪気な 眉毛と 目つきの 羊君たち 投稿日:2009/08/10
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
がんばれ!グレイビー
がんばれ!グレイビー 作・絵: キャロライン・ジェイン・チャーチ
訳: 木坂 涼

出版社: 小学館
 首をちょっと傾け、お座りをしている表紙絵がかわいくて、手にとりました。牧羊(牧畜)犬のコーギーでしょうか?

 小さな農場に、新しく犬のグレイビーがやって来て、早速、“6匹の羊を冊に入れる”初仕事。「そんなの、かんたん!」って、張り切ったものの…。
 
 力ずくで“命令”に従わせようとするグレービー。
 ゆったりのんびり、ちょっと、意地悪気な眉毛と目つきの飄々とした羊君たち。
 意地になり、任務遂行のためエスカレートしていくグレイビーと、泰然自若とした羊君たちが、対照的で笑えます。

 “だれかに なにかを たのむときは どうする”か、こっそり、牧場の仲間に教えられ…。

 まずは、絵が優しい色使いと、可愛らしいキャラクターで、このお話を楽しくしていると思います。
 さらに、「字体」の使い分けが、笑いをパワーアップさせていると思います。

  新刊に目ざとい我が息子、「イヒヒヒ…。」と笑って、「装甲車にはビックリだね!」と一言。
 
 最後のページで、大笑いを誘い、ただの教訓本ではない、押しつけがましさのない作品です。

 “ごあいさつ”が、上手になったお年頃のお子さんに、如何でしょうか。
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★4  子どものことを知っている親 投稿日:2009/08/08
ことままごんさん 40代・ママ・広島県  女の子10歳
ロバのシルベスターとまほうの小石
ロバのシルベスターとまほうの小石 作・絵: ウィリアム・スタイグ
訳: せた ていじ

出版社: 評論社
読み聞かせた子どもは、お話の展開にハラハラし、
最後は、良かったー、と安心したようでした。

一方で、読んだ大人の方は、
子どもと離れ離れになってしまった親の気持ちを思うと、
なんとも切なくなりました。
ただ、子どもが好きなものをちゃんと知っている親だったから、
子どもを助けることができたのだなぁと思うと、
親の方が大事なことを教わったような気になりました。

子どもに読むお話としても良い物語だと思いますが、
お父さん、お母さんも目を通されるとよいのではないでしょうか。
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★5  中国宋代の団扇絵の表紙から… 投稿日:2009/08/06
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
皇帝にもらった花のたね
皇帝にもらった花のたね 作・絵: デミ
訳: 武本 佳奈絵

出版社: 徳間書店
 中国宋代の団扇絵の表紙から、これはなかなか凝っているなと思いました。開いてみて、すべて、団扇絵なので、しっかり中国の世界へ入り込めました。

 
 皇帝の服装から、時代は宋よりもっと古い、紀元前でしょうか?
 花を愛する皇帝の世継ぎ選びのお話。
 国中の子どもに、花の種を渡し、大切に育て、一年後に“見せに来るように(ここがポイント)”とのおふれ。
 ピンという少年、花咲かせ名人。ピンにも花の種が。でも、…。

 
 ピンが花を咲かせたいおもいで、種を世話する様子は、“世継ぎ”などへの邪念の無い、純粋に植物を愛する心であることが、良く伝わってきます。
 終盤、父親に言われる一言の前のピンの心中は、ただただ皇帝に申し訳ない、恥ずかしいおもいであることが、読み取れます。

 
 正直であることが、人として いかに大切で美しいことであるかを学べます。さすが、儒教発祥の地のお話ですね。

 
 読後、「ペンのその後が、想像できるね。」と我が息子。
 『おまえも 正直であれよ!』と、心で願う母でありました。
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★5  うっかりおう ヨカッタ1世 投稿日:2009/08/05
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
ライオンのおとしもの
ライオンのおとしもの 作・絵: いとう みき
出版社: 大日本図書
 なんとも貧相な、しょぼくれたライオンくんが表紙絵で歩いていました。タイトルを見て、『おとしものかあ〜。うちの子も落とし物の達人だよなぁ〜。』って思い、手にとってみました。
 
 最初のページに女の子。ファンタジックなポエムの世界のような、文と絵で始まります。
 
 女の子は、朝日を見にお散歩へ。女の子の名付けた“空見ヶ丘”で、ライオンくんが(ライオンくんは“ヤレヤレの丘”と名付けています)落とし物をして、泣いています。木の上からハシコウ(鳥)が、降りてきて。みんなで、落とし物捜しが始まります。一緒に捜してくれる子がいるって、心強いですよね。

 ライオンくんの家のご先祖さまの肖像画。し号(おくり名)も添えた代々の王様の名前が笑えます。
 さらに、このライオンくんの一日のスケジュールのページでもうニタニタしてしまいました。

 どうも、このライオンくん、相当、父君に厳しく躾られたらしく、几帳面な性格です。無遠慮にもハシコウが、ライオン君の縛られているものに対し、本質を突く言葉で、バッサバッサと斬っていきます。この場面が、大人たちにもうけそうです。

 絵が、本当に優しくて可笑しくて、あったかくて綺麗です。
私は、お花畑のページで癒されてしまいました。ライオンくんのおうちもステキです。

 ライオンくんの表情も、落とし物捜しにつきあってくれる女の子も、ズケズケ言いながらもつきあうハシコウも、それぞれの性格を良く表したキャラクターだと思います。
 表紙を広げて、一面でご覧になってみてください。きっと読みたくなると思います。
 
 几帳面な性格故の失敗ともいえるラストですが、我が息子は、「ぼくとそっくりだ。」って。『なんだ、自覚症状はあるんだな。でも、年々重傷になってきて、だいじょうぶかな〜?』と私。

 最後に、このライオンくんに王名をつけるなら、『うっかりおう ヨカッタ1世』なんて言うのはいかがでしょう?
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★5  もっと 訳本で 名作を 投稿日:2009/08/05
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
あいててて!
あいててて! 絵: フレッド・マルチェリーノ
訳: せな あいこ
再話: ナタリー・バビッド

出版社: 評論社
 フランスのペロー、デンマークのアンデルセン、ドイツのグリム兄弟等、“洋もの童話”を幼い頃、相当数 読んでもらいました。
 この頃に、漠然としたヨーロッパ(特に中世西欧)への憧れの背景が、できあがったのかもしれません。まさか、後年これに絡む職に三十年近く就く事になるとは…。

 表紙絵の男性の品の良さに惹かれ、“角”のあることも、タイトル文字の無いことにも気づかず、開いてしまいました。

 グリム童話では、良く出てくるお姫様も登場するらしく、読み進めていくと、『金の毛が3本生えた鬼』をベースにしたお話のようでした。

 絵を見ると、地獄の世界は別として(笑)、服装、建物、風景等、相当練りに練って、時代考証を熟慮し作成されたものであると思います。

 グリム童話は、大人が読むと残酷であったり、展開が強引に思われるところもあったりですが、こどもたちにとっては、ストーリーに引き込まれ、先へ心が逸るような楽しさがあるようです。

 こどもたちが、このような名作たちに出会う事無く、“子ども時代”を通り過ぎてしまうのは、もったいないような気がします。

 この絵本のように、再話のような形でも、たくさん日本で訳され手に取ることができるようになって欲しいと思います。

 さて、我が息子の感想は、「悪魔も寝るんだな〜。」と、ポツリ。
 その後、「悪魔のばあさん、良いばあさん。」とツボにはまって、泣き笑いしてました。 
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★5  夏休みの とれた お父さんに 投稿日:2009/08/01
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子10歳
ぼくと パパ
ぼくと パパ 作・絵: セルジュ・ブロック
訳: 金原 瑞人

出版社: 講談社
 帯に「父の日に…」ってありましたけれど、夏休み、少しでもお子さんと時間がとれそうなお父さんに、お薦めします。
 
 サムは、自営業(イラストレイター?)のパパがだ〜いすき。
 サムとパパの何気ない日常が、サムの目線から、とても楽しく描かれています。

 “子どもと接する事は、時間では無く質かな”とも思いますが、これだけ、パパとの時間を持てるサムは、やっぱり最後のあの言葉で締められるわけだなと思います。

 フランスの作家さんだそうですが、パパの子育てがナチュラルで、肩に力を入れて、「今日は家族サービス。息子と遊んでやるぞ〜。」的な
気負いが無いのが、良いですね。本当に日々、妻と共に子育てしてますね。
 
 私が好きなところは、学校に行くときは「早くしろ。」って言うパパが、買い物の時は、たくさんの荷物を抱えて、「サム、まって くれ!」のシーンです。

 そして、おはなし大好きなサムは、朝に短いおはなし、夜は長いお話を聞いて、食事をする。
 おばあちゃんが、テープにふきこんでくれたおはなしも好き。(ここのサムの表情が、かわいいんです)
 ベッドでは、ママガ読んでくれる本。
 
 最後のページの、両親のベッドの周りの様子は、サムも本好きの子に育つ姿が、想像できます。

 10歳の息子は、サムのコレクションに絶叫していました。
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絵本ナビ編集長『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』2月24日発売!

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