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どんなにきみがすきだかあててごらん

どんなにきみがすきだかあててごらん(評論社)

日本語版刊行30周年♪想いのつよさをくらべっこ♥

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12歳〜

6652件見つかりました

★4  夫婦そろって 投稿日:2011/05/12
ジョージ大好きさん 30代・ママ・愛知県  男の子2歳
おたんじょう月おめでとう5月生まれ ぼくたち子ども宣言
おたんじょう月おめでとう5月生まれ ぼくたち子ども宣言 作: 中川 ひろたか
絵: 田中靖夫
英訳: 中川 うみ アレックス・モロゾフ

出版社: 自由国民社
夫婦そろって五月生まれなので

そんな軽い気持ちで試し読みしました。

だけど、意外と深い内容だったので

びっくりしました。

子供を持つことで

また絵本を、読むようになりましたが

いい出会いが出来たと思います。
参考になりました。 1人

★5  骨太の作品 投稿日:2011/05/07
ジュンイチさん 40代・パパ・東京都  男の子12歳、男の子6歳
キング牧師の力づよいことば
キング牧師の力づよいことば 作: ドリーン・ラパポート
絵: ブライアン・コリアー
訳: もりうち すみこ

出版社: 国土社
2002年のコールデコット賞オナー賞受賞作品。
絵を描いたブライアン・コリアーは、2006年に「ローザ」でもコールデコット賞オナー賞を受賞しています。
原題は、Martin’s Big Words: the Life of Dr. Martin Luther King Jr.

物語は、キング牧師が小さい頃の出来事から始まります。
「White Only」という標識は、白人専用ということ。
その標識を見て、暗い気持ちになったときに、かあさんの語った言葉が秀逸です。
「あなたは いいこよ。
 だれにも まけないくらい」
また、キング牧師のとうさんは、牧師であったとのこと。
そんな幼少を鑑みると、キング牧師に対する親としての教育が素晴らしかったのだと思わずにいられません。
幼い頃に心に届いた言霊が、後のキング牧師の力強い言葉の源になっている気がしてならないのです。
果たして自分は、そんなことを子供に語っているのか?考えずにはいられませんでした。

それからのキング牧師の半生が、象徴的な事件と、その時発した言葉とで綴られていくのですが、実にその言葉が心に響きます。
言葉の持つ力を、改めて認識することになる、そんな作品です。

正統派の伝記のスタイルなのですが、コラージュで描かれた絵は、とてもお洒落であり、しかも、骨太な印象です。
その一枚一枚に、キング牧師の力強い意志が感じられ、いつまでも魅入ってしまうことでしょう。
人種のるつぼを表現したステンドグラスが、ところどころに配されていて、実に効果的な演出を醸し出しています。

短い作品ですが、キング牧師を知るきっかけ以上になる作品です。
絵本と侮るかなれと声を大にして言いたい、小学校高学年以上に超オススメの作品です。
参考になりました。 2人

★5  “個人”の図書普及活動 投稿日:2011/05/07
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子12歳
ろばのとしょかん コロンビアでほんとうにあったおはなし
ろばのとしょかん コロンビアでほんとうにあったおはなし 文・絵: ジャネット・ウィンター
訳: 福本 友美子

出版社: 集英社
  ジャネットウィンターさんの作品は、「バスラの図書館員」・「9月のバラ」「ワンガリの平和の木」「ニューヨークのタカ ベールメール」など好んで読んでいます。

 こちらの作品は、読後「図書館らくだがやってくる」を即思い出しました。
 ただし、こちらは“個人”の図書普及活動であることが異なります。

 コロンビアの北部の町ラ グロリアに住むルイス・ソリアノさんという実在の人物の活動が描かれています。
 本好きが高じ、書籍の置き場所に困るほどになった彼が決意したことは、本が一冊もないはるか遠い山の向こうの人たちへ届けようということでした。

 彼が、子どもたちを前に読み聞かせている光景は、なんとも微笑ましく似たような経験のある方は、口元がほころぶことでしょう。

 彼の活動は、今や大きくなり、2000年から2頭のろばに本を積み運び続けて、今や4800冊を超えたそうです。
 これらの本は、彼所有のものから寄付を募り集まったものまでになったようです。

 作者あとがきの中に出てくる“・・・、読書には、形を変えて大きくなっていく力があることをしっていました。”というソリアノさんについての解説の一文が印象に残っています。

 “ 世界の子どもたちが、等しく子ども時代にふさわしい本と出合えるように”と願う一人としてとても感動しました。
参考になりました。 1人

★5  このけなげな可愛らしい向上心にキュン 投稿日:2011/05/03
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子12歳
あしたのぼくは・・・
あしたのぼくは・・・ 作・絵: 宮西 達也
出版社: ポプラ社
 「こどもの日」に向けてお薦めの作品です。

 このけなげな可愛らしい向上心にキュンとしちゃいます。
 
 主人公の男の子。
 たくさんたくさん自分なりに抱えている問題。
 この問題が、子供らしくって可愛いんです。
 ピーマン・ニンジンが嫌いな事・繋がれたちっちゃな犬に吼えられても怖がっちゃう事・シャンプーが苦手な事など等。
 
 わがやの息子にも随分覚えがあることが多かったようで、先ほど久々に読んで笑っていました。

 各見開き、右のページに問題に悩む「ぼく」。
 “でもあしたのぼくは・・・”で、次ページを開くと左ページに見事問題を解決しカッコイイ「ぼく」が描かれています。

 そして、ラストがまた良い。
 お母さんは読んで、ほろりとしてしまうでしょう。
参考になりました。 0人

★5  子どもの気持ちに応えなくては 投稿日:2011/05/02
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
いつか、きっと
いつか、きっと 作: ティエリ・ルナン
絵: オリヴィエ・タレック
訳: 平岡 敦

出版社: 光村教育図書
子どもが小さな島に座っています。
世の中の不条理、大人の作った罪悪に目を向けています。
そして、「いつか、きっと」自分の手で変えて見せようと訴えます。
最後に子どもは、この町に生まれてこようというのです。
人には見えない存在である子どもは、これから生まれてくる未来の子でしょうか。
とてもメッセージ性の強い作品です。

しかし、この絵本は未来の子どもが世の中を変えてくれると言っているのではありません。
大人である作者が、子どもの視点を借りて自問自答しているのです。
自らが障害児の教師であった著者のティエリ・ルナンが書いたのは、子どもたちのために大人は何を考えなければいけないかということです。
オリヴィエ・タレックの絵も、メッセージを意識した描き方をしていると思います。
参考になりました。 2人

★5  大トリは主役の”おふろ屋さん” 投稿日:2011/05/01
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県  女の子15歳、女の子11歳
うみの おふろやさん
うみの おふろやさん 作・絵: とよた かずひこ
出版社: ひさかたチャイルド
「ぽかぽかおふろ」のシリーズ。
海バージョンでは、ホントに最後の最後まで、“おふろ屋さん”は姿を見せません。黒いスミが出てきて、タコが出てきたところで、今回だけは「タコのお風呂屋さんかしら?」と思ってしまったくらいです。
裏表紙に書かれている、最後に海から上がった”おふろ屋さん”がいい感じでした。
可愛いの絵本だったので、側にいた上の子(もう高1です)に読んじゃいました。
うちの娘に言わせると「人生楽ありゃ苦もあるさ〜って、歌ってるみたいだね」ですって。
参考になりました。 0人

★5  大事にしている絵本です。 投稿日:2011/04/30
あかりひめさん 30代・ママ・沖縄県  女の子2歳
雪渡り
雪渡り 作: 宮沢 賢治
絵: たかしたかこ

出版社: 偕成社
私が高校生の頃、恩師に頂いた絵本です。
今は実家に眠っています。
まだ娘には読んであげていませんが、
私が深く感銘を受けた絵本なので
是非いつか読んであげたいと思っています。
きっくきっくきっく、等調子の良い言葉も
綴られているし、娘が大好きな狐が出てくるので、
きっと娘も気に入って読んでくれると思います。
参考になりました。 1人

★5  黒井さんの世界 投稿日:2011/04/29
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
手ぶくろを買いに
手ぶくろを買いに 作: 新美 南吉
絵: 黒井 健

出版社: 偕成社
誰もが知っている名作は、絵本になることでいろいろな世界に私たちを導いてくれます。
教科書や絵のない本で知った人には、自分で思い描いたイメージの世界があるでしょう。
自分のイメージに合った絵本が自分の世界なのではないかと思います。

私は、この物語に母子の愛情の昔ながらの風景と、背景となる街並みに少し古めかしいたたずまいをイメージしていました。
キツネの住む世界と、手袋を売っている帽子屋のある街並みに少しさびれた田舎町を想像していたのですが、この絵本はそのイメージを塗り替えてしまいました。
この絵本は冬の風景をメインに描きながら、幻想的な世界の中に、母ギツネと子ギツネを登場させて奥ゆかしくも存在感をしっかりと伝えています。
黒井さんの淡い淡い自然描写、夢のようにふんわりと描かれた街並み、幻想的な『手ぶくろを買いに』の世界です。

思い切り懐かしさと哀愁を感じさせられました。
物語を読みながら、黒井さんの絵の世界を楽しみ、余韻の残る作品だと思います。
参考になりました。 0人

★5  すばらしい感性の表現 投稿日:2011/04/29
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
あめのひのおるすばん
あめのひのおるすばん 作・絵: 岩崎 ちひろ
案: 武市 八十雄

出版社: 至光社
小さな女の子が一人でお留守番しています。
雨が降っています。
女の子は不安です。
心細さ、雨に対する感覚、母親への思い、お留守番ができていることへの誇らしさ、女の子の繊細な心の動きが、雨の中でぼんやりとにじんだ感じで表現されています。
あえて水彩絵具のにじみの中で、そっと表現したところがスゴイ。
言葉が少ないだけに、絵がすべてを語っています。
幼年むけに作られた絵本かもしれませんが、この表現力、感性の伝え方の世界を味わうには、心のひだが培われてこなければ難しいようにも思いました。
岩崎さんにとっても、印刷されて絵の出来上がりを確認するまでには冒険だったのではないでしょうか。
これほど繊細な表現が印刷機でつぶされてしまったら、失敗作になってしまうような実験的な絵本。
眺めて飽きない絵本です。
参考になりました。 1人

★5  昔を思い出して 投稿日:2011/04/28
風の秋桜さん 40代・その他の方・埼玉県  男の子、男の子
ぼくがおおきくなったら
ぼくがおおきくなったら 原作: くすのき しげのり
文・絵: いもと ようこ

出版社: 佼成出版社
何度となく子供が小さかった頃伝えていた言葉です
「あなたたちは宝物」と・・・・
ところが子供たちの成長とともに、親のほうもすっかり言葉で伝えることを忘れてしまったというか、照れくさいというか・・・
でもこの絵本で再び思い出すことが出来ました
言葉にすることはなくとも気持ちが大事だってことを・・・
今はどうあれ必ず親の思いは伝わっていると信じます
参考になりました。 0人

★5  “ソースのにどづけ・・・人生一度きり”に 投稿日:2011/04/26
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子12歳
串かつやよしこさん
串かつやよしこさん 作・絵: 長谷川 義史
出版社: アリス館
 今度は串かつ屋さんかぁ〜。
 図書館で見つけて借りてきました。

 串かつ名人のよしこさんのお店にやってくるのは、どこにでもいそうなおこりっぽい人・カップル・お洒落な人等々。
 
 よしこさんの串かつで、見事抱えている問題をスッキリさせて皆さんお店を出て行きます。

 わたしは“カップルがレンコンの串かつを食べて・・・”の、ページに大笑い。
 中一の息子は「山本プリのスケ」のたすきにハハハ。
 そして壁に貼られているお品書きの、“うし”を指差しひっくり返っていました。

 読後“ソースのにどづけ ごれんりょ ください 人生いちどきり よしこ”の注意書きを思い出しつつ笑いが止まりませんでした。

 見返しのメニューの絵に見入り、トマトとめんたいこは経験が無いので、一度挑戦してみようかなんて考えちゃいました。
参考になりました。 1人

★5  輝く星 投稿日:2011/04/26
押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば・愛知県  
メンコ大王 ぼくのもの
メンコ大王 ぼくのもの 作・絵: 長谷川 知子
出版社: 文研出版
おじいちゃんの事を子供の頃から大好きで今でもちっとも変わらないばあちゃんがとても微笑ましくなります。子供の頃におじいちゃんの一番弟子のおばあちゃんは、生涯おじいちゃんをたてて幸せに暮らしたんだと思いました。メンコの打ち方をリュウに簡単に教えないで一緒に勝負して学ばせるのがいいなあって思いました。リュウの頑張りやなところは、おじいちゃんにそっくりだとやっぱり孫自慢がたまらない絵本でした。たった一枚のメンコでも頭と体を使って工夫すれば、どんどんと遊びも広がるしお友達も沢山出来ることを学べた絵本でした。
参考になりました。 0人

★5  富士山じゃん 投稿日:2011/04/26
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道  男の子12歳、男の子10歳
こんもりくん
こんもりくん 作・絵: 山西 ゲンイチ
出版社: 偕成社
 「富士山じゃん」とラストのこんもりくんの髪型を見て
12歳の息子がつぶやいてました。
 確かに確かに!!

 楽しいお話が、最終的には、
   
   めでたしめでたし♪

となり、すっきりにっこりできた絵本でした!
参考になりました。 0人

★5  20年後の同窓会 投稿日:2011/04/26
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道  男の子12歳、男の子10歳
新装版 ともだち
新装版 ともだち 作・絵: 太田 大八
出版社: 講談社
 絵も文も好きな絵本でした!

 12歳の息子が6年生の時、学習発表会で
20年後の同窓会の劇をしました。
それぞれが、自分の将来の姿を演じたものでした。

 この絵本ともう少し早く出会っていたら、
みんなに読んであげたかったです。
参考になりました。 0人

★5  またもや「やられた〜!」と叫んで・・・ 投稿日:2011/04/24
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子12歳
魔法のホウキ
魔法のホウキ 作・絵: クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳: 村上 春樹

出版社: 河出書房新社
 オールズバーグの未読の作品探しで手に入れた一冊です。
 やっぱり、オールズバーグは裏切らない。
 なんでしょうこの満足感は。
 セピア色掛かったモノクロームの世界の中に、非日常的な神秘性が輝いている作品でした。

 魔女のホウキも寿命があるということで、空飛ぶ力を突然失い、魔女もろとも地上へと落下してしまいます。
 この落下直前の様子の絵の表現の見事なこと、読みながら固唾をのんでしまいます。
 
 さて、使い物にならなくなったホウキを見捨て、魔女は仲間を呼び再び飛び立ちます。
 残されたホウキを手にした農婦ミンナ・ショウ。
 少々、力の残っていたホウキを上手い具合に家事に使いますが、隣人に気味悪がられ、・・・。

 まさしく魔法のホウキ!
 あたかも生きているような動きが上品な文章と絵から伝わってきます。
 中盤ホウキが処分されるくだりで、絶望的な気持ちになっていた私は、また“絵本の魔術師”オールズバーグの世界へ心を連れて行かれてしまっていました。

 そして、ラストの見事なウィットに富んだユーモラスなエンディングに、またもや「やられた〜!」と叫んでしまいました。

 村上春樹先生の落ち着いた文調の訳が、逆に不可思議さを増幅させ、お話の虜にさせてくれました。

 文面の下地の様なかぼちゃの絵から、ハロウィーンの季節にお薦めの作品かもしれないと思いました。

 息子は、やはり犬が飛ばされたページで「ハハハ・・・〜」でした。
 高学年から大人の方まで楽しめる作品です。
参考になりました。 0人

★5  親の立場で読むか、子の立場で読むか 投稿日:2011/04/24
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
ハッピーバースデー 命かがやく瞬間
ハッピーバースデー 命かがやく瞬間 作: 青木和雄
絵: 加藤美紀

出版社: 金の星社
「おまえ、生まれてこなければ良かったよな。」
兄の一言で失語症になったあすか。
長男だけに愛情を注ぐ母親の静代。
壮烈な設定ですが、教育畑を職歴し、カウンセラーでもある青木さんが実在の少女から発想した物語だそうです。
あすかは祖父母の住む田舎に移り住み、祖父母の愛情の中で自分と声を回復します。
しかし、この物語はきれいごとに終わらない、心象分析があります。
あすかの母親も、あすかにとっては救い主だった実の母親に同じ苦しみを強いられていたのです。
親として読んだとき、自分が子供に対してどのような親であるか。
考えさせられます。
自分も大人でありながら子でもあって、親でありながら生身の人間なのです。
エゴも喜怒もあって、わが子の立場に立てるほどの自信もない。

あすかは、認められようと苦しんでいた自分から、自分を解放することで声と強さを得ることができました。
子どもは子どもであると同時に人間なのです。
この視点は、子どもにとってとても素晴らしいメッセージです。
この物語を読んでいて、私はあすかの立場に立つこともできたようです。
あすかというよりも兄の直人の立場かもしれない。

感情移入しやすくて、それぞれの人間性がくっきりしているから、疑似体験できるようなお話です。
でも、この物語は自らを省みることで、本当のものになるのだと思います。
中学生にお薦めです。

初版が出てから15年ほどたって、現在も姿を変え読まれているお話。
レビューがなかったのはなぜでしょう。
参考になりました。 1人

★5  戦争をどう伝えるか 投稿日:2011/04/24
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
ぼくの見た戦争 2003年イラク
ぼくの見た戦争 2003年イラク 作: 高橋邦典
出版社: ポプラ社
カメラマンの高橋さんが実際にアメリカ兵と同行を共にして写した写真からなっている本。
高橋さんの姿勢、疑問、生き方があとがきに書かれているので、それを読むとこの本の意味が理解できてくると思います。
写真からなる本でストーリー性のない本は、編集の仕方、写真の取り上げ方で様々に訴える意味を変えてしまいます。
戦争の残酷さ?
アメリカの正当化?
兵隊とは何か?
イラク人は悪いのか?
人が死ぬってどんなこと?
遠く離れた日本で、外国のこととして写真を見る人間には、伝わる要素は様々です。
戦争は間違いなく悲惨なものです。
では、なんでこの戦争は起こったのでしょう?
避けることはできなかったのでしょうか?

アメリカ兵もごく普通の人間だと語られます。
仕事としての義務を果たさなければ、家に帰れない?
踏絵のような従軍。
生きるか死ぬかは、運なのでしょうか。
彼らにとっての仕事が、殺人でもあるところに、言いようのない理不尽を感じます。
金のためでもなく、義務でもなく、武器も持たずに彼らと行動を共にする高橋さんを兵士たちは奇異に思ったことでしょう。
それでも、高橋さんは人間としてのアメリカ兵を写しつづけます。
人間としてのイラク兵も写します。
死体は即物的に写されます。(気を抜くことのできない戦場では、感慨にふけっているゆとりなどないのです)。
高橋さんはイラク人の生活をも写します。

イラク人は間違いなく犠牲者ですが、アメリカ兵も犠牲者かもしれない。
この写真集はメッセージの羅列です。
そして、写真家としての高橋さんの姿勢をはっきりと表示しています。
自らの命を賭して赴いた戦場。
高橋さんはこれからも写真を撮り続けると言いました。
戦場で目にした悲惨さよりも、写真で物事を伝えることにやりがいを感じているのです。

戦争をどのように伝えるかということと、戦争を見る目を学び、そして様々な人の生き方を目にしました。
できれば、このような悲惨がないところで、この本から手にしたことを体現してほしいと思います。
子どもにとって、考えるための提言のいっぱいつまった本だと思います。
参考になりました。 1人

★4  ありえね〜・・・のかなあ・・・? 投稿日:2011/04/23
あすぱらこーんさん 30代・ママ・北海道  男の子12歳、男の子10歳
うさぎのさとうくん
うさぎのさとうくん 作・絵: 相野谷 由起
出版社: 小学館
 12歳の息子は「ありえね〜」と言うんです。

 でも、母は「あるかもしれない!」って心の中で思ったんです。

 
 短編小説のようなつくり。
 シュールなようで暖かいお話。
 うさぎ人間さとうくんのほんわかした絵。


世界はまだまだ未知のメルヘンに満ち溢れている。
そのことを思い出させてくれた絵本でした。
参考になりました。 0人

★5  重厚な山人たちの話でした 投稿日:2011/04/24
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
むささび星
むささび星 作: 今西 祐行
絵: 斎藤 博之

出版社: ポプラ社
九州の山奥に杉を育てて生活している村の話です。
独特のしきたりと木登り競争。
風土色で固められているので、受け止めるには高学年向けかもしれません。

木登り競争に勝つことで、すぎのほつみの権利を得る男たち。
勝者のとったすぎのほはいい木が育つといわれ、男たちは競争に勝つための鍛錬を重ねます。
いったん勝者になると、すぎのほの買い手も集まり、収穫が間に合わないと隣村からすぎのほを買い付けてそれを売るという者も現れる。
勝者は一躍裕福になるのだが、そのために男たちは鍛えることを忘れたり、怠惰な暮らしで次の年に勝者になることがない。

その中で、早くに父と死別して、貧乏な家に育った太郎が、競争に勝ち、奢ることなく誠実に生きていくさまが描かれます。
そして、太郎はむささび星の伝説として語り継がれることになる。

杉の木の、木から木へとむささびのように飛ぶ技は、想像すると恐怖心しか生まれないのですが、男の美学として描かれているのでしょうか。
想像できない話ですが、そのような風土が昔にはあったのです。
玄人受けするような絵本だと思います。
参考になりました。 0人

★5  強引だけど説得力のあるしりとりストーリー 投稿日:2011/04/21
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子14歳
ままです すきです すてきです
ままです すきです すてきです 作: 谷川 俊太郎
絵: タイガー立石

出版社: 福音館書店
しりとりだと軽く思ってはいけません。
表紙に描かれている鬼とメビウスの輪。
鬼の子供がドアのベルを鳴らした途端、異次元の世界に迷い込んだ感じ。
子ども遊びと侮れない展開が待っています。
しりとりの絵本ですが、次々と部屋を変え、物語が強引に展開します。
しりとりの最後の「ん」まで、見事で落ちを作っていますが、終わりのない世界のように感じます。
どのページをとっても、不思議絵のようで、シュール絵画のようで、タイガー立石さんの絵が絵本を芸術に高めているような…。
低学年にだけ見せているのではもったいない高度なお遊び絵本。
楽しませていただきました。
参考になりました。 1人

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【連載】絵本ナビ編集長イソザキの「あたらしい絵本大賞ってなに?」

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