いつか、何かの種になって
|
投稿日:2010/10/22 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
|
上の子の朝読用に図書館で探してきました。
少し前に朝日新聞のお薦めの本に紹介されていて、私が読みたくて気になっていたから…。
司書の方も、「高学年から中学生くらいの方にお薦めですよ」と、いってくれたのですが、先に読んだうちの子はこの本に対してのコメントは「ファンタジーじゃなかったし、ライオンはあまり関係なかったよ」でした。
それ以上無理に突っ込んで感想を聞かなかったので、この本に出会って、子どもが感じたことなどはよくわかりませんが、
私自身がこの本を読み終えて思うことは、この物語に「今」出会ったことで、いつかうちの子の中に「アベラ」の想いや、タンザニアという国の貧困やエイズという病気の問題、イギリスという国の社会福祉制度や児童制度などが、心の土壌に残り、何かの種になって息吹いてくれたらいいな〜と、思いました。
この物語は、児童向けに作られていますが、小中学生だけでなく、多くの大人も読んでほしいです。
日本という世界で、自分だけのことを見るのではなく、世界のどこかで、多くの小さな子どもたちがどんな生活をしているか、これからの子どもたちのために、大人たちがどんなことをし、なにを残してやれるか、改めて考えさせられるとても素敵な本でした。
活字レタリングなども読みやすく、内容はあるがままを淡々と描きこんでいる感じで、媚びたところも、教訓じみたところもなく、1人の人間の良い面も悪い面もあるがままに見せてくれているところが、私は好感が持てました。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
恐がりじいさまと肝の座ったばあさま
|
投稿日:2010/10/22 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
|
長谷川先生と日本の昔話調のお話の組み合わせという事に興味を持ち読みました。
山形県の神室連峰を舞台としています。
じいさまとばあさまが、春の日にわらびを摘んでいたら、枝の折れる音がしてなにやら地面に落ちたようです。
あたりを探してみると誰もおらず、やつでの葉っぱが一枚落ちているだけでした。
その日から。山のお天気がわるくなり、作物の実りも期待できない事を老夫婦で話していると、天狗と名乗る男が、戸のむこうに・・・。
天狗を恐ろしがるじいさまと、天狗の「食ったりしねえ。」という言葉を信じ、家へ招き入れ怪我の介抱をしてやる肝の座ったばあさまが対照的で愉快です。
天狗の怪我が治り、神室の山へ戻って行くページの絵が素敵です。
迫力満点!なるほど神室の山をおさめている有り難い存在と言う感じがします。
天狗がお礼に置いていった三つぶの蕎麦の実の不思議なこと。
竹串に刺され囲炉裏で炙られているそばまんじゅうが、香ばしい香が伝わってきそうで、一串いただきたくなりました。
ラストの峰桜・かたくりやしらねあおいの花々の咲きほこる春の神室の山がうっとりするほど、綺麗でした。
|
参考になりました。 |
|
1人
|
|
|
東京大空襲の戦争絵巻
|
投稿日:2010/10/20 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
|
画家でもある小野沢杉一さんの描いた東京大空襲の数々の光景を、早乙女勝元さんが自分の娘愛ちゃんに向けて作品化したものです。
1945年3月10日、ただその一日の大空襲で東京は廃墟となりました。
逃げまどう人たちの中に、勝元さんは愛ちゃんとかさねて「ふうちゃん」という女の子を登場させました。
突然の大空襲。
逃げまどう中での親との生き別れ。
様々な場面があって…、見ている私の祈りもかなわずふうちゃんは助かりませんでした。
戦争の残酷さを描ききった小野沢さんの絵の前に、きれいごとは許されなかったのです。
それにしても、早乙女さんのやさしさが、絵本におさめられた絵の残酷さを柔らかくしてくれています。
30年以上前に出版された絵本でありながら、今なお現役であり続けられる意味を感じました。
|
参考になりました。 |
|
1人
|
|
|
ただただ感心!そして笑いの嵐!
|
投稿日:2010/10/21 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
|
目ざとい息子が見つけて喜びました。
回文に、夢中になったのは4年生の夏。
作りまくっていました。
今回のサカサ家族は、宇宙まで行きました。
よくもこんなにしっかりストーリー性を持たせて、回文で始まり回文で終われるものだと、ただただ感心!そして笑いの嵐!
子どもたちの名前から爆笑です。
宇宙の怪物らしきものに捕らわれているじいじの“SOS”も、確かに回文と納得しながら笑いがこみ上げてきちゃって・・・。
後半の“うが!ちち くち ちがう”は、苦しかっただろうなぁ〜、なんて思いながらもやっぱり笑いました。
次回作も楽しみです。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
こういう作品が読みたかった!
|
投稿日:2010/10/21 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
|
こういう作品が読みたかった!が、読後の最初の感想です。
ドガは19世紀半ばに活躍したフランス印象派画家で、バレエの踊り子と浴女を題材にした作品が多いということくらいしか知りませんでした。
モデルらの一瞬見せた何気ない動作を永遠化する素描力は秀逸であるという点は良く耳にします。
網膜の病気を患い外に出ることがままならなかったことから、彼の作品となる対象は徹底してインドア的作品が多かったようです。
それもルネサンスの巨匠や、熱烈に信奉したアングルの画風で都会生活を描き出すことから、ドガは「現代生活の古典画家」と自らを位置付けていたそうです。
そのドガの晩年、視力の衰えもあり、踊り子・馬などを題材とした彫刻作品も残しています。
それらはドガの死後アトリエから発見されました。
この彫刻「14歳の小さな踊り子」は、ドガが生前唯一発表した彫刻作品だそうです。
このモデルとなった少女マリーを主人公にお話は展開します。
気難し屋で癇癪持ちのドガのモデルを引き受けた、マリーの家の経済的事情。
描きたいのに視力を失いつつある老画家と踊りたいのにモデル代ではまかないきれない月謝のために、トウシューズを脱がざるを得なくなる
幼いバレリーナの心の交流が、一本のピンクのリボンを介して見事に描かれています。
訳者の阿部先生のこの作品への取り組む姿勢を知り、今後のご活躍にも期待したいと思いました。
|
参考になりました。 |
|
1人
|
|
|
こちらのタイトルも「四字熟語笑」ですよ!
|
投稿日:2010/10/21 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
|
大笑いし息子が寝付いた後、遅い夕食を摂る夫の横で、一心不乱に読みふけり時に抱腹絶倒の愚妻。
この様子に、「どれどれ」と箸休めにとばかりに奪われました。
「ことわざショウ」と同じ先生の案内・解説のようです。
今回は、髪を結い上げ気の入っている様子の表紙絵からうけました。
40の四字熟語が、おなじみのユーモアとウィットに富んだ解説と絵で笑わせてくれます。
“臨機応変”の二見開きを使った畳み掛けるような説得力のある絵。
“一期一会”から“一目瞭然”まで連続出場のシマウマさんに爆笑。
“前途多難”は大人に受けそうなジョークも見え隠れしています。
“独立独歩”から“危機一髪”までのストーリー性を感じさせる流れの良い展開に、もう あっぱれ!です。
ラストの“無我夢中”から“心機一転”までの連作もお見事です。
ニヤニヤニタニタ笑いながら本を置いた夫の一言。
「大人にもうけるな〜」。
そうです。そうなんです。大人も笑っちゃう楽しい作品です。
だから、こちらのタイトルも「四字熟語笑」ですよ!
この楽しさを解せるのは、高学年くらいからかな?
|
参考になりました。 |
|
2人
|
|
|
こんな風に考えると夢があり楽しくなります
|
投稿日:2010/10/21 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
|
「カッチョマンがやってきた!」の訳の吉上先生の翻訳作品でしたので、期待して読みました。
語りかけるような優しい文体。
まるで、パパに話してもらっているよう。
確かに私たちのご先祖は、海から陸へあがってやって来ました。
でも、こんなことは考えたこともなかった。
こんな賢い魚がいたのかも、って考えると夢があり楽しくなります。
と同時に、良くぞ『陸にあがりたい!』と考えてくれたと感謝したくなります。
絵本ならではのこの賢い魚の魅力に笑ってしまいました。
歌って踊れて、絵は上手く詩も作れちゃう、っていうところでフハハハです。
色とりどりで、さまざまな特徴をもった周囲の魚たちも個性的で、みんな違うってことが素敵に見える。
そして、説得力のあるラスト前の見開き。
圧巻です。
わかり易いのひとこと。
学術的に捉えずに、軽い気持ちで入り込める作品です。
小さいお子さんも、理解できるかと思います。
何千万年もの時の流れ、生物の進化のいとなみが、心のなかにふわーっと大きく広がる・・・
という、カバー折り返しの文章そのままの秀作でした。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
紫陽花が咲く限り忘れない悲しみ
|
投稿日:2010/10/20 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
|
実話だと知って、言いようのない重みに圧倒されてしまいました。
戦争に夫も長男も取られて、残った次男はあの広島原爆で死んでしまいます。
あの日広島に出かけなければ、もう少し早く戦争が終わっていてくれたら何事もなく一緒に暮らしていた息子です。
母親は息子を探しに行った広島で、多くの死体の中から、自分の息子の骨を発見しました。
そうして、まだ息子食べないでいたお弁当が弁当箱の中でまっ黒になっているのを見るのです。
母親にとってこれほどに深い悲しみはないでしょう。
母親が持ち帰った遺骨を埋め、その上に飢えた紫陽花。
毎年健気に咲くだけに、戦争に対する思いはなくなることはありません。
絵が少し古風ですが、このお話にはとてもふさわしい絵だと思いました。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
私も将来有望な強突張りばあさんかも
|
投稿日:2010/10/20 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
|
絵本の楽しみは、ストーリーもありますが、素敵な絵に出会う事でもあります。
この作品はまさに、絵の魅力にまず惹き付けられました。
出会ってしまった!
私好みの素敵な絵です。
こんな絵で読みたいと思える作品でした。
ロシアの民話だそうですが、おじいさんとおばあさんが出てくるとやはりロシアでも、おばあさんの方が性悪で強突張りなんですね。
魚獲りをするおじいさんが、助けた金のさかな。
「お礼をするから、望みを」と言われても、何も求めず海へ返してやるおじいさん。
ここで「えっ、なにも?」って思った私は、十分将来有望な強突張りなおばあさんかも。
家へ戻り、この話にいらだち注文をつけるおばあさん。
おばあさんの言いなりで青い海へ戻り、金のさかなをおじいさんがを呼ぶと、さかなはおじいさん(おばあさん)の望みを叶えてあげます。
望みが叶い喜ぶと思いきや、おばあさんの欲望は膨れていく一方。
この強欲さに呆れる一方、おばあさんに従順過ぎるおじいさんにもイラッとします。
畏れ多いものの力による恩恵を、慎み深く有り難く受け入れるどころか、その畏れ多いものに成り代わろうなんて人間の愚かさを戒める読みごたえのあるお話でした。
息子は表紙絵をみて即手に取り、「面白い絵だな〜!」と読んでいました。
読後「ヒドッ!このおばあさん酷過ぎ!」とため息を一つついていました。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
『錬金術師』の続き
|
投稿日:2010/10/17 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
|
『アルケミスト 錬金術師ニコラ・フラメル』の続編です。
このシリーズはなんと珍しいことに、副題に「○○シリーズ」というのが(邦名では)書いてありません。
英字では『The Secrets of the Immortal Nicholas Flamei』と、各巻に載っているので、原文のシリーズ名(第1巻のの題名)はこれかな(?)という気はします。
さて、第2巻の本書では、敵方の魔術師、まだ正体のはっきり分からないニコロ・マキャベリという人の目線で、物語の大半が進行していきます。
1巻では〈目ざめ〉と呼ばれる、魔力を目覚めさせる儀式を受けることができなかった双子の弟・ジョシュも、やっと〈目ざめ〉を受けることができました。
この作品のちょっと面白いところは、物語の人間の味方側といわれている人物たちが、「危険なヤツ」と称されているマキャベリが、
ジョシュやソフィーと対峙するシーンで、どういうわけか言動が主人公たち側で、やけに主人公たちに優しく感じられるですよ〜。
悪役の、悪役たる意地悪さがまったく感じられない。なのに、人間側からは結構ひどいこといわれてる。こういうキャラ設定は珍しいタイプだと思います。
これは、原文の時点でこうなのか、邦訳の橋本恵さんのイメージのせいなのか…?
この物語は6巻完結予定なので、まだまだ中盤に差し掛かったばかりの第2巻では、この先登場人物たちがどう動いていくのか、だれが本当の「敵」なのかハッキリしません。
想像を絶する歴史的ファンタジー。そのうえアクションがあり!
1巻の感想にも書きましたが、錬金術師や魔術師、その他にも、歴史的有名人や、伝説の神といわれているキャラクターが次々登場してくるので、そういう世界が好きなお子さんには特にお薦めしたいです。
うちの娘は、今回の巻に登場して、主人公たちを守ってくるれっる伝説の歴史的人物の一人「ジャンヌ・ダルク」の大ファン。
ジャンヌが大活躍してくれる2巻には、とてもドキドキしたそうです。
続きが非常に気になる作品です。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
出たー!って、感じです。
|
投稿日:2010/10/17 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
|
中学生の朝読用に探してきました。
『錬金術師』の登場するスペクタクルファンタジー!!
歴史的な有名人「ニコラ・フラメル」が、実は不死の魔術を自らに施しながら、現代社会で『アブラハムの書の守り人』として、まだ生きている!
という、ファンタジー好きにはたまらない、センセーショナルな物語でした。
しかも、のっけから、『アブラハムの書』を奪いに来た敵方との魔術戦闘シーンにまず、度肝を抜かれ、
読み手は、一気に物語の世界に入り込んでいきます。(少なくとも、私と娘は)
主人公はニコラ・フラメルの事件に巻き込まれ、本来の隠された魔術の能力を発揮していく高校生の双子、ソフィー(姉)とジョシュ(弟)。
装丁はおしゃれで、字の大きさも、行間も大変読みやすくなっています。
また、この作品の邦訳は「ダレン・シャン」で一躍有名になった(?)
橋本恵さんなので、
物語の中のアクションの見せ場が、日本人にとてもわかりやすい表現で、リズミカルでドキドキハラハラしながら読みやすかったです。
アクション系のファンタジーが好きなお子さん、歴史的ファンタジーが好きなお子さん、または「錬金術」という世界に興味のあるお子さんなどに、特にお薦めです。
うちの子は、1巻の登場人物の中では、エルダー族で人間の味方をしてくれている女戦士「スカアハ」が一番のお気に入りで、
彼女が出てくるシーンは「師匠!と、叫びたくなるね」なんて、いっていました。
|
参考になりました。 |
|
1人
|
|
|
紅葉の季節にとてもマッチ
|
投稿日:2010/10/17 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
|
一日に行き帰り2へんしか通らないバス。
とてものどかな世界です。
一面の紅葉の山道の中を走る昔ながらのバスは、いろいろな生活を乗せています。
山の途中で乗った少年。
バス停でなくても乗り降りできるバスです。
終点までに少年はいなくなってしまったのですが、狸だったのですね。
帰り道は雪景色。
この絵本の中で、多くの物語性は不要でしょう。
一面の秋景色、そして一面の雪、昔ながらの生活感と心のぬくもりが何よりも主役なのですから。
秋の夜長にゆったりできる絵本です。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
感動!!
|
投稿日:2010/10/17 |
きのぴいさん 30代・ママ・栃木県 女の子4歳、男の子1歳
|
学校図書館で、子供たちに英語の本を・・・と思っているときにこの絵本に出会いました。
最高です。
1冊で、日本語訳も英語も楽しめるのですから。
そして、同じ内容なのに、絵を描く人によってこんなにも印象が変わるのかと驚きました。
なかなか洋書は高くて手が出ないのですが、このコラボレーションのおかげで、1冊で2度おいしい思いをすることができました。
使われている単語も簡単なものが多いし、1文が短いので、比較的受け入れやすいと思います。
真中で2つの絵が出会うところに大感激!!
折り込まれているページが大きく開くのがとても迫力があっていいです。
|
参考になりました。 |
|
1人
|
|
|
心を揺さぶる作品
|
投稿日:2010/10/16 |
ジュンイチさん 40代・パパ・東京都 男の子12歳、男の子6歳
|
百年の家のロベルト・インノチェンティが絵を描いた作品なので読んでみました。
表紙のおよそ写真としか見えない絵は、彼にしか描けないと思えるもの。
このモノクロの一見してナチスドイツ軍と分かる絵に、ピンク色が施してあるのは、それが、象徴するものであることが読後に分かりました。
百年の家とは、また違った意味合いで、心を揺さぶられる作品でした。
この作品は、実話です。
著者が、1995年にドイツのローテンブルク市で、出会った女性、それがエリカです。
そのエリカの語った生い立ちを絵本にしたものなのです。
ユダヤ人強制収容所行きの列車に、ユダヤ人が乗り込むシーンから始まりますが、エリカは何処にいるのか分かりません。
その列車は貨車で、兵士の側に乳母車があるので、もうエリカは貨車の中にいるということなのでしょう。
エリカが確実に描かれてるのが分かるのは、その貨車の天井近くの窓から外に投げ出される瞬間です。
お母さんが、エリカを走っている貨車から外に放り投げたのです。
その時、エリカを包んでいた毛布の色がピンク色。
そのまま、貨車に乗っていれば、死しかない。
本当に僅かな生き残る可能性を信じて、この行為に託した想いを想像すると、胸をかきむしられそうな気持ちになります。
母の子を想う気持ちを、極限まで昇華した凄みに圧倒されました。
『お母さまは、じぶんは「死」にむかいながら、わたしを「生」にむかってなげたのです。』
と言う一文が、この絵本の全てです。
戦争の悲惨さ以上に、母の愛、生の意味といった根源の問題について読み手に訴えてくる絵本です。
著者がエリカと出合ったこと、それこそが奇跡だと言えるのではないでしょうか?
もっと、多くの人に読んで欲しい一冊です。
|
参考になりました。 |
|
2人
|
|
|
思い出しました・・・
|
投稿日:2010/10/16 |
みつばぁばさん 40代・その他の方・愛知県 女の子18歳、女の子14歳
|
娘が幼稚園の頃、お遊戯会で[おおきなかぶ]のネコさんの役をしたのを思い出しました。
「かぶを引っ張るおじいさん♪」
「それを引っ張るおばあさん♪」
「よいしょ・よいしょ・よいしょ♪」
今は、英語の学習に役立てています。
日本語と英語の両方でよみきかせてくれているので
わかりやすいですね。
なじみのあるお話で楽しく学べるのがGood!ですね。
|
参考になりました。 |
|
1人
|
|
|
理解に時間のかかる絵本
|
投稿日:2010/10/17 |
ジュンイチさん 40代・パパ・東京都 男の子12歳、男の子6歳
|
絵が、ロベルト・インノチェンティの作だったので読んでみました。
絵の凄さは相変わらず。
また、作品自体も非常に面白い趣向のものでした。
物語は、主人公である作者が、想像力を無くして迷い人として、辿り着いたのがこの不思議なラストリゾート。
ここで出会ったのは、恐らく、作者自身が大きく影響を受けたであろう人物達。
最初は、その登場人物が全く分からなかったのですが、巻末のあとがきを読んで何となく分かった感じです。
「釣り好きの男の子」はハックルベリー・フィン
「片脚の船乗り」は「宝島」のロング・ジョン・シルバー
「白いドレスの女性」は人魚姫
あたりは、直ぐにピンときたのですが、他の多くの人物にはなかなか理解が及びませんでした。
もっと、その背景にある物語を知っていれば、物語に付随した絵の楽しさも堪能できて、見応えがあると思うのですが、その点が非常に残念です。
さらにあとがきに、
登場する絵描きは
「わたしこと、ロベルト・インノチェンティです。
この本は、どこかへ行ってしまった想像力をみつけるまでの、わたしのお話です」
とありました。
やっとこの文章を読んで、なるほどと納得出来ました。
海外の文学を多読していて馴染んでいる人なら、この作品には入り込みやすく楽しめると思いますが、知らないと理解が覚束ない作品かも知れません。
ただ、こんな物語を想像するだけで、ウキウキしてしまうのは私だけではないはずだと思います。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
つっこみがもうすこし欲しかった
|
投稿日:2010/10/14 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
|
戦火に焼けた沖縄のお話です。
お父さんは焼き物工場の窯主。
けんごは自分の捕まえたきのぼりとかげのために「特別」を一緒に焼いてもらいます。
現代の沖縄が描かれているのかと思います。
ただ、絵本の中に描かれている戦時中の沖縄、戦火に洗われている沖縄の風景の強烈さと、焼き物作りの窯の炎の距離感が大きくて、戦争の延長上にお話を捉えて良いのか、沖縄の復興との対比として捉えて良いのか、未消化になってしまいました。
それを平和というのかもしれません。
この絵本で自分の知らない沖縄を見つけました。
先入観で勝手に沖縄のイメージにレッテル貼りをしてはいけないということかもしれません。
自分の捉え方が中途半端だと、絵本を読んでもすっきりと伝えられません。
今関さん、西村さん、ごめんなさい。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
絵がとても印象的でした
|
投稿日:2010/10/13 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
|
貧しい農家の食卓を支えている鶏たち。
その中心にいたのが雄鶏のチャンティクリアでした。
そのチャンティクリアがキツネに襲われる怖い夢を見たとき、雌鶏のパートレットに言われて、自分のプライドから大きな過ちを犯してしまいます。
キツネに会っても、警戒心を持つのではなく、話術にだまされてくわえられてしまいます。
苦しみ紛れのとっさの機転で、チャンティクリアは九死に一生、間一髪助かります。
このとっさの一言がこの絵本がこの絵本のキーポイントだと思います。
この本はカンタベリー物語をベースにしており、中世当時の社会風刺が入っているとのことですが、キツネとチャンティクリアのやり取りといい、チャンティクリアとパートレットのやりとりといい、いろいろな要素が散りばめられています。
自分は残念ながら深読み出来なかったのですが、充分に楽しめるし教訓的な絵本かと思います。
ただし、貧しい農家の家族があまりこの話の中に絡んでこないのが少し物足りなくも思いました。
すっきり感のある絵と鶏の描き方が印象的な絵本です。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
古典の世界
|
投稿日:2010/10/13 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
|
『堤中納言物語』を原典とした絵本です。
古文の言い回しがところどころに入っていて、少しとっつきにくいところはありますが、古文の世界から舞い戻ると、逆にとても平安時代のことや言い回し、和歌の世界まで深みを加えてくれています。
お歯黒、平安時代の描かれた眉が当たり前だった時代に、美しいものこそ愛でるものの青虫などはもってのほかという時代に、「自然でいいじゃん」とありのままの自分で生きたお姫様のお話です。
子どもにしてみれば、あれこれ決めごとに従ってばかりの社会の方がおかしいでしょう。
だって、姫君の行動は現代の子どもそのものなのですから。
絵が少し古風な感じがするのですが、古典の絵本として楽しく読みました。
|
参考になりました。 |
|
0人
|
|
|
ネーミングに笑い!
|
投稿日:2010/10/13 |
風の秋桜さん 40代・その他の方・埼玉県 男の子、男の子
|
どうも「どんどんめんめん」が違う国の言葉に聞こえるらしい、高校生の息子に無理やり見せた!聞かせた!
「日本語でいってくれ!」「うるさい」といいつつも、登場物の名前を聞くと、笑わずにはいられない!
いったいどんな結末になるのやらと、最後までわくわくページをめくりました
だから「どんどんめんめん・・・・・」かぁ〜
けっこう、どんぶり物や麺類が好物の我が家にはなんとも親しみがわく絵本でした
これからの食欲の秋に、お勧めのお話ですね
でもどんぶり物は野菜が不足しがちなので、一緒に野菜を心がけてとるのがコツですよ・・・。
|
参考になりました。 |
|
3人
|
|
|
※参考になりましたボタンのご利用にはユーザー登録が必要です。
|