残って欲しい下町がありました
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投稿日:2010/10/12 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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大都会のビル群に埋もれていく佃島界隈。
親子代々漁師家族だったたつやと、転勤族のこどものゆたかの出会いと、佃島に残るユニークな盆踊りと人情味。
佃島盆踊りのことを調べていたら、この絵本の深みがじんわりと伝わってきました。
大都会に包まれながら残されている伝承が失いたくないものを象徴しています。
3日間の最後の7月15日は仮装踊り、来年は訪れてみようと思います。
子どもたちにも大切にしてほしい、昔がいっぱいです。
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ドラマがつまったお話だと思いました。
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投稿日:2010/10/12 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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奴隷から解放された黒人ですが、貧困、無学問から解放されるまでにはとても大変長くて険しい道のりがあったのです。
岩塩の精製所で働くブッカーの家族は、生活のために他のことを考えるゆとりがありません。
ブッカーの言葉を学びたいという意欲がひしひしと伝わってくるお話です。
黒人教育者となったブッカーのために脚色されているのかもしれませんが、映画のカットシーンのような絵が、絵本の背景にある物語を語っています。
自分の名前の綴りが判っただけであれだけ喜ぶブッカー、自分の名前の文字をいとおしく見つめるブッカー。
この感動は、子どもにはストレートに伝わると思います。
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ひとりひとりの重さが伝わってきます
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投稿日:2010/10/11 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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弟が蹴りそこなったサッカーボールが道路に飛び出して、助けようとした姉が死んでしまった。
突然の事故で琴乃の家族が壊れそうになってしまいました。
琴乃が助けを求めたのはおばあさん。
おばあさんのおかげで家族が再生するまでのお話です。
心を閉ざして赤ちゃん返りしてしまった弟、酒浸りの両親、今まで頼っていた姉を失って自分の位置がつかめない琴乃。
さりげなくておもいやりのあるおばあさんの行動がとても大きく感じられました。
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命あるものとして最も尊い行為
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投稿日:2010/10/11 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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書店に入るなり、絵本の新刊コーナーへまっしぐら!
市の中心街から離れた郊外の書店ですから、1冊あれば御の字です。
ドキドキしながら捜したら、ありました!
よかった〜!
良くぞ、私を待っていてくれた〜。
グワッシ!と掴み、レジへ直行。
こちらで、「全ページ立ち読み」をしましたよ。
確かにしたんですけれど、手にとって読みたくて読みたくて・・・。
深呼吸をして、カバーから矯めつ眇めつ堪能しました。
このカバーのつくりの凝っていること。
シニガミさんは人の死期を知っています。
死期の近い人のところへ、静かに近づいてきます。
こちらの作品で、どんな姿にも変身できると知り、各見開きを隅々見つめつつ読みました。
腹ペコオオカミが、瀕死のコブタを見つけたところで、ドキドキ。
シニガミ三のこの後の「そうそう あの オオカミも・・・。」で、エ゛〜〜〜〜〜〜〜ッ!でした。
本来の目的を忘れ、甲斐甲斐しく看病しコブタを励ますオオカミの姿に、笑いながらもホロリとさせられます。
気弱になり、「もう わたし、だめかもしれない、・・・オオカミさんにたべてもらいたかったのに、ごめんなさい・・」のコブタの悟った心境に衝撃を受けてしまいました。
終盤、コブタの回復のため、危険を顧みずあかいくさを手に入れようとするオオカミの姿のなんて素敵なこと。
誰かのために、一生懸命に何かをするって、命あるものとして最も尊い行為だと、教えてもらえます。
“ティラノサウルスシリーズ”のようなラストの悲しさを覚悟して読みましたが、シニガミさんは神の遣いとして、見事な采配を振ってくれました。
「命」ありがとう!です。
シニガミさんの気配を感じられない私たちだからこそ、毎日精一杯心豊かに過ごしたいと、改めて思いました。
息子は読後カバーを外し、表紙絵を眺め「ヤルゥ〜♪」と、ニタリ!
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帰って来る方法がダイナミックで見事
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投稿日:2010/10/11 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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『100かいだてのいえ』を読んだ時、もっと早く出ていたら息子がとりこになること間違いなしの作品だな〜と思いました。
もう興味ないかな?と思いながらも高学年の息子に勧めてみたら、結構喜んでいました。
今回こちらの作品も借りられたので、息子に手渡したら、「こちらも面白い」とのことでした。
何よりも、前作同様どうしてこの家に行くことになるのかが明確であること、そして帰って来る方法がダイナミックで見事だそうです。
小さいお子さんは各階各部屋の中を、楽しく眺めることができることでしょう。
でもお休み前は、長〜くなりそうなので、時間のたっぷりあるときに読むことをお薦めします。
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一回よりみちはパパのため
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投稿日:2010/10/10 |
たれ耳ウサギさん 40代・ママ・群馬県 女の子19歳、女の子17歳、女の子15歳
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ダニエルは絵を描くのが大好きな女の子。その絵は空想の世界。
洋服を着て踊る動物や空飛ぶカエル等など。
でも、写真家のおとうさんは彼女の絵をちっとも認めてくれません。
「目に見えるとおりにかけないなら、写真にしたほうがいい。」
ダニエルがおとうさんに反発せず、おとうさんの求めるとおりの
絵を描こうとするのが、いたいけないです。
絵が素敵でした。古きよき時代のパリ(だと思う)の街角や生活が
ふんだんにちりばめられています。
なので、表紙を見ての第一印象とお話の内容がまるで違ったので、
父娘が二人で手を携えあって必死で生きている様がよけいに
胸に迫ってきました。
親と子の価値観の違いといいますか、ベクトルの方向が違った場合、
折り合いのつけ方が難しい…
ダニエルはブトンさんのような才能ある方にめぐり合えて
本当によかったです。
現実に立ち返り、娘たちの行く先をどこまで口を挟まず見守って
いればいいのか…
彼女たちもそれぞれのブトンさんに出会ってほしい、と願う
ばかりです。
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俄然自信の塊にしてくれそうなメッセージ
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投稿日:2010/10/10 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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最初のページにビックリ!
パジャまんまのクマネズミくんのどんよりさ加減が伝わってくる色調でした。
よ〜く見ると、なかなかお洒落なお宅ですね〜。
でも、詰まんない日々のようです。
誰かと約束もないし、誰も会いに来てくれない。
って、自分から約束をし、誘えば良いようなものだけれども、それすら気重な時ってありますものね。
でも、これって悪循環で、外の世界がますます見えず聞こえず、自分を孤独の世界へ追いやる事になってしまうのに。
そんな時に差出人なしの、クマネズミくんを俄然自信の塊にしてくれそうな、嬉しいメッセージが・・・。
だれだれ?って、思いますよね。
こんな素敵なお手紙を書いてくれ、自分を友達として認めてくれているのは?って。
クマネズミくんお礼を言いたくて、差出人捜しに久々外の世界へ出かけます。
さて、差出人は見つかるのかしら?って読み進めたら、なんかそんなことより大切なことをたくさん見つけたようです。
嬉しさの連鎖って、読んでいてとてもハッピーにしてくれます。
差出人さんたちの賢さと優しさに、人間も学ばなくっちゃって、思いました。
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透明感のある爽やかな絵と心温まるお話です
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投稿日:2010/10/08 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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ビルの屋上にある「B」という看板に住む雄バトのシッド。
他のハトがバカにする中で、シッドに理解を示す雌ハトのミッジと暮らすようになったのですが、ビルの解体工事で看板は下ろされてしまいました。
「B」の看板には2個の卵とそれを守ろうとするミッジ。
サンフランシスコの情景を背景に心温まるドラマが展開されます。
愛妻を探しまわるシッド、いつもハトたちに餌をくれているハイ・リーさんの救いの手、そして再会…。
みごとに完成された作品です。
透明感のある絵がこのドラマに爽やかさを与えてくれます。
なぜ「B」なのかと思ったのですが、「BAY HOTEL」の「B」です。
サンフランシスコ湾の情景に対するフリーマンの愛着を感じました。
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おすすめです☆
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投稿日:2010/10/08 |
にまちゃんさん 30代・ママ・鹿児島県 女の子6歳、男の子4歳
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先日、小学6年生の読み聞かせに使わせて頂きました。
子供達は、集中して、聞き入ってました。
迫力ある水墨画と、引き込まれるストーリー。。。
読み聞かせには、高学年が適当かと思います。
内容は、大人も楽しめると思います。
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まぶしすぎる闘病のきらめき
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投稿日:2010/10/08 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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2歳でかかった性リンパ性白血病を骨髄移植で助かった岡田美穂さん。
何事もなく過ごして、夢見る中学1年生になったとたんに悪性脳性腫瘍に襲われた岡田美穂さん。
平均余命1年と告げられた親が、娘に与えた絵手紙の道具。
それから、入退院を繰り返す闘病生活の中で描いた絵手紙と、お母さんの綴った親子の記録です。
絵がまぶしすぎるのです。
絵とは別に、家族の苦しみや生きている間に思い出をいっぱい詰め込みたい気持ちがひしひしと伝わってくるのです。
苦しみながらもけなげなみぽりん。
残酷にも自分の症状、余命を聞いてしまったみぽりん。
逃げようのない地獄の扉を開けてしまったのに、写真に写った笑顔がまたまぶしいのです。
それでも、束の間だけれど、みぽりんは家族愛としあわせを感じて死んでいったのだと納得することにしたいのです。
生きている自分たちに多くのものを授けるようにして天国にいるみぽりん。
当たり前に日々を過ごしている中学世代に、これほどのメッセージはないでしょう。
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あちらの農場の広大さ
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投稿日:2010/10/09 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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『ラプンツェル』(BL出版)でこの作家さんを知り、『レイチェルのバラ』(西村書店)で、植物を優しい表現で描かれる方だなと思っていました。
きっと植物への愛情の深い方なのでしょうね。
この作品の読後、最初に私が思った事は、あちらの農場の広大さです。
日本の農地の平均的な広さを念頭において、この作品を読んでもペーターの孤独の深さがあまり伝わらないのじゃないかしら、と。
地平線の先にまだまだ続く小麦畑の真ん中にポツンと立っている案山子のペーター。
刈り入れ時までは、この農地の持ち主の子どもたちが、洋服に装飾を施してくれたり、話しかけてくれ、彼のそばで遊びまわり、ペーターも嬉しかったことでしょう。
10月に入り、冷たい雨が降り、寒い日が・・・。
動けないペーターにとって、お百姓の家の様子を、ほかの動物たちから聞くより術がなかったのは淋しかったことでしょう。
辛い季節を乗り越えた後、ペーターに訪れた幸運に、読んでいて気持ちがあたたかくなります。
案山子にも心があるということを通し、どんなものにも心を掛ける優しさを学べる作品だと思いました。
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すてきじゃん!オオカミ!!
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投稿日:2010/10/10 |
なぎみたまさん 40代・ママ・愛媛県
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中学生になる娘と一緒に読みました。
シミガミさんの暗い感じのセリフまわしも魅力的でしたが
何と言っても、オオカミさんのひたむきな姿とコブタさんを
励ますためのセリフや行動に、熱いものと笑いを感じました。
娘も「かっこいいやん、オオカミ」といいましたし
最後にオオカミさんの命運がどうなるか
親子でどきどきさせてもらいました!!
やっぱり宮西ワールド、はまってしまいます!!
親子で読んで欲しいです。
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高校生の感性
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投稿日:2010/10/07 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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大好きな海に向けて、飾り気のない気持ちを表したした絵本です。
登場人物は僕とお父さんと海。
海で見つけたビー玉は海の子どもでした。
持ち帰ってコップに入れたら、どんどん成長してしまった海。
もてあまして捨てようとしたら、怒ったお父さん。
高校時代の感情は粗削りでストレートですが、振り返ってみるととても印象に残っているのでしょう。
絵本に出てくる父親は作者にとって原像があるのではないかと思います。
『ぼくのうちに波がきた』という、波を家に持ち帰るメキシコ作家の絵本がありますが、ストーリーといい絵といい全く対極にある絵本だと思いました。
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長〜い首の途中に支えさせている様子が愉快
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投稿日:2010/10/07 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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とにかくゴワンフレットのキャラに大笑い。
ホント大きくて大きくて、食いしん坊のだちょうさん。
いろんなものを呑み込み、長〜い首の途中に支えさせている様子が愉快なんです。
呑み飲み込むものは、主人公の女の子ポレットの嫌なことばかり。
ゴワンレットの出現の時期を読むと、なるほどポレットが少しおおきくなってから。
他の人には見えないって言うし、ポレットにとっては、最高の秘密の友達なわけです。
いろいろと耐えられないことが増えてくるお年頃の子どもたちの中には、ゴワンフレットみたいな可愛いパートナーが同居しているのかもしれませんね。
終盤の卵の出現で、同居者が増える予感。
まだまだ悩める少女時代は続きそう。
ゴワンフレットたちが消えたら、大人になったということかな?
画面割りがとてもユニークなので、未就学児には難しいかな?
低学年から読めるでしょうが、ゴワンフレットの存在を理解できる中学年以上のお子さんにお薦めしたいと思います。
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ころがっている野菜は姫と侍女!!
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投稿日:2010/10/07 |
たれ耳ウサギさん 40代・ママ・群馬県 女の子19歳、女の子17歳、女の子15歳
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題名からペロー童話かグリム童話だと勝手に思っていましたら、
エロール・ル・カインの創作でした。
とに角少しでも気に入らない事があると、周りの人をののしる王様を
森の王が懲らしめるお話。
森の王ののろいにより、王様の口から出た言葉で、気の利くおきさきはめんどりに、ナルシストの王子はクジャクに、そしてはずかしがりやの姫はキャベツに…
そして気がつけば、王の周りには助けてくれる人がいなくなって
いました。
オタンコナス、アンポンタン、すっとこどっこい、へなちょこ等など罵倒の言葉がてんこ盛り。でもそのリズムのよさににやにやしながら読んでいました。
相変わらずファッショナブルでミステリアスな挿絵は魅力的。
ル・カインにかかると野菜も動物もおしゃれになりますね。
読み聞かせに使いたい!!でも朝の10分では読みきれず、泣く泣く
諦めました。でも、どこかで子供たちに紹介したいです。
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人間の親も困惑する問題
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投稿日:2010/10/07 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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“ティラノサウルス”シリーズも長いですねぇ〜。
息子の薦めで、読み始めてから5年になります。
こちらのシリーズは、我が家の書棚にありませんが、お気に入りのシリーズなので書店で見つけて私に知らせてくれました。
この作品も不本意ながらアンキロサウルスの赤ちゃんたちに、パパと呼ばれ、子育てに奮闘するティラノサウルス。
外敵のゴルゴザウルスから赤ちゃんたちを守るため、身を挺して戦うティラノザウルス。
パパの劣勢に加勢する赤ちゃんたちのセリフに、読者もやられちゃいますね〜。
さてさて、今回の主題は兄弟がえこひいきされているというもの。
ん〜、人間の親も子どもたちの訴えに、困惑することの多い問題です。
読み進めていくと、パパの親心が解って、ジ〜ンとします。
えこひいきを訴えるお子さんに読んであげたくなる作品です。
赤ちゃんたちのネーミングもお話の完結に上手に繋がっています。
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父と娘の心の旅
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投稿日:2010/10/05 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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夏休みの初日に誘拐された小学5年生のハル。
誘拐したのはハルのお父さん。
別居中の父でもあり、珍道中が繰り広げられるのですが、11歳の女の子からみた父親って別世界の生き物なのでしょうか?
しょっちゅう母親に「交渉」の電話を続ける父親ですが、「交渉」はまとまらず金に困った父のために二人は次第に食事にも寝泊まりにも窮していきます。
夫婦の間にどんな問題があるのかは明らかにされませんが、ハルは二人の子どもです。
金にゆとりのない父のため二人は次第に寝泊まりにも窮していきます。
平穏な生活であれば、明らかに娘が拒絶するシチュエーションでしょう。
冷静に父親を見ながら、他人ではないものを感じていく様がとても柔らかく描かれています。
等身大の父親を認めるとき、何となくハルの成長があるのでしょうか。
「交渉」が成立して、ハルはまた母親の許に帰り父は娘に別れを告げます。
文章に深刻さはないけれど、振り返ると角田さんの作品は奥が深いと思います。
児童文学ではあるけれど、父親として読み終えた自分でした。
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心の中で
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投稿日:2010/10/05 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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自らに障害を持つ吉村敬子さんが、夢の中で出会った男の子と障害について話し合います。
人からはどのように見られるのだろうか?
吉村さんはしっかりとその事実を見据えて、本当に障害者が理解されることが正夢になることを切望しています。
吉村さんの肉声であり、不自由な手でかいた文章です。
出会いがあってこの絵本になったとのことですが、正夢になることを私も願う一人でありたいと思います。
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地元で民話の語りをやってらっしゃる作者
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投稿日:2010/10/06 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
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私が先に黙読しようとしていたら、帰ってきた中学生の娘に奪われました。
読み終わった表情を見ると、とても満足そうでした。
物語自体は戦中戦後(直後)の話なので、けして楽しいだけの世界ではありませんが、
元々地元で子どもたちに「文庫」を開いて民話を語ってらっしゃる作者は、目線がきちんと読者(読み手)に向いているので、すごくストレートに、この作品の中で生きている人たちの生き方や心が、伝わってきました。
字も大きく、必要な言葉だけを丁寧に紡いでいる文章です。これなら、戦争というものが全く分からない、小学校低学年くらいのお子さんでも、作品から何かを受け止められるような気がしました。
でも、読み語りとかで使うのなら、小学校中学年以上のお子さんがお薦めかな。
最後の1ページがとても、明るくて枚向きな絵で終わっているので、朝読などの時間に読んでも、子どもたちを1日暗くすることはないと思います。
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あつおの挑戦
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投稿日:2010/10/05 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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自らも先天性脳性小児まひの障害から児童文学の道を目指した吉村敬子さんと、弱者への思いやりを形にしつづける田島征彦さんの合作。
他にも『ななしのごんべさん』の共作があるのですが、吉村さん自身から溢れ出るものがこの作品にぶつけられていると思います。
養護学校で学ぶあつおが冒険の日に、車いすを飛び出し海の向こうに見える犬島へ冒険に出発します。
島で友だちになったなみたとの一日。
島の道を一人では歩けないあつお、一人ではうんちもできないあつおがなみたに介助されながら秘密の基地を目指します。
秘密の基地で起こったアクシデントで動けないなみたを助けるために、必死に救助を呼びに行ったあつお。
決して現場では認められないあつおのチャレンジであり、知らない人にお尻を拭いてもらうなんであり得ない話なのかもしれません。
しかし、吉村さんは障害者の立場から叫びたかったのでしょう。
その声を受け止めなければいけないと思います。
この絵本にはすなきちと名付けられた人形が登場して、あつおと話をします。
多分あつおの心の声。
あつおのなかのもう一人の自分だったのでしょう。
大半が関西弁のセリフで成り立っています。
田島征彦さんの作品の特徴でもあり、読み聞かせには少し難しい作品ですが、聴き手はしっかりと受け止めてくれる作品です。
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