アルバムを見ているような絵本でした。
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投稿日:2010/09/19 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
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面白かったけど、中学生の上の子でも「なぜ、大きな波?」と、タイトルと内容との関係性に疑問符状態でした。
なので、本には6歳くらいからとありますが、いくら主人公のハティーが最初そのくらいの年頃であるとしても、6歳の子に、この絵本は少し難しいかな〜と、思いました。
ただ、内容自体はとても心に残る良い作品であると思いました。
後書きを読むと、作者自身の過去と重ね合わせている部分が多いとか…。
ワンシーンワンシーンの絵も文章も、とても研ぎ澄まされていて、
絵画文をひききたて、文が絵をひきたてているように見えました。
読み手の私には、自分で読んでいながらも、どなたかのアルバムを見ながら、その写真にまつわる話を聞いているような気分になりました。
1ページの文章が大変長いので、お話会などで使うときは、腕をよく鍛えてから挑んでいただけるといいかなと、思いました。
どちらかというと、1人でゆっくり読むほうが、納得いくまで読みこめる作品ではないでしょうか?
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『しゃっくりがいこつ』のシンドラーさん
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投稿日:2010/09/16 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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表紙絵のマクシマスさんの表情と緻密な描写の背景に思わず見入り、絵の担当を見ると、『しゃっくりがいこつ』の絵のS.D.シンドラーさんでした。
一見開きを見ただけで、購入を決めレジへ。
ものをはかったり数えたりするのが大好きな老人マグナス・マクシマスさん。
彼の、「はかる」道具の数々に目を見張ります。
そのはかったり数えたりする対象といったら、並のありきたりのものばかりじゃありません。
はしかのポツポツを数えているページで爆笑です。
ある日、町にやってきたサーカスのライオンが逃げ出して大さわぎの中、マクシマスさんだけは毅然とした態度でライオンをはかる事をはじめます。
そんな彼は、町には必要な人だと賞賛され、とうとう趣味がお仕事になってしまいます。
とにかく趣味へ没頭というか職責を全うしているというか、マクシマスさんの「はかる」事への徹底振りは見事です。
丁度読者が、エ〜〜〜って思った頃に、素敵な出会いが。
読後、前だけを見つめて仕事に突っ走っている大人たちへのメッセージにも思える作品だと思いました。
ラストで、心の潤いのある生活をし始めたマクシマスさんの横顔がとっても素敵に見えました。
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人がモノであった時代
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投稿日:2010/09/16 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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黒人には、自分たちがモノであった時代があります。
モノのように売り飛ばされたから家族が家族として安心することはできませんでした。
そして、自分たちは馬より安かったのです。
奴隷という身分の人たちの運命は自分たちでは決められません。
だから、自分たちの主の話をぬすみ聞きしながら一喜一憂したのでしょう。
「ぬすみ聞き」は良いことではありません。
しかし、この本ではあえて「ぬすみ聞き」の言葉に黒人問題の重さをゆだねました。
訴えるような本ではないから、読者の心に染みこんでいきます。
最後にリンカーンの大統領就任が出てきます。
これから黒人が人間であるために様々な戦いが始まります。
絵本の家族もこの後決して喜びで満ち足りた生活ではなかったでしょう。
イントロダクションと最後の年譜。
すべてを含めてこの本は成り立っていると思います。
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恐怖度がマックスへと近づいていく一方で
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投稿日:2010/09/14 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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オオカミが出てくるお話は多いですね〜
そして、作品の中で失敗ばかり。
読み手はいつもオオカミの悲哀に笑わされてしまいます。
この作品のオオカミもこれでもか〜、これでもか〜と賢いひつじたちにやり込められてしまいます。
申し訳ないけれど笑わずにはいられません。
オオカミにとって、恐怖度がマックスへと近づいていく一方で、12歳のわが息子はケラケラ。
そして、幼い頃からの読後のお決まりの一言。
「オオカミは、やっぱりごちそうにありつけな〜い!」
低学年のお話会で、読んでみたいと思いました。
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静かにクスリと笑えるユーモアが素敵な絵で
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投稿日:2010/09/14 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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久々にノックアウトされました。
小さいお子さんには、おやすみ前にお薦めしたいと思いました。
作家さんも絵描きさんも絵本デビューの作品だそうです。
動物園で働くエイモスさんと、園の動物たちとの楽しい交流。
もはや、そこには人間と動物を超えたあったかい友情があるんです。
文章の中の静かにクスリと笑えるユーモアが、素敵な絵で見事に表現されています。
チェスをするゾウ・足を伸ばしてかけっこの準備体操をするカメ・紅茶をいれるミミズクetc,も〜〜〜う、みんな魅力的。
とにかく、木版画と鉛筆で描いているというこの独特な味わいのある画法を鑑賞していただきたいと思います。
エリ・E・ステッドさんのこれからのご活躍に期待しています。
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前世の因縁につながる奇譚絵本
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投稿日:2010/09/12 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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寝ていたとうきちを誘う蟹の行軍。
庄屋の息子が沢蟹の足をもいで遊んでいるのを、見咎めて放してやったことに対しての逆恨み。飼い牛をとりあげてしまった庄屋への抗議の姿勢であったのであろうか。
とうきちは前世を薮内七右衛門として敵と戦う武将であったという。
庄屋もまた敵方の大将であった。
蟹もまた前世に起きた戦国の闘いで、七右衛門を慕う兵士たちであったのか。
因縁話と蟹達の恩返し。
木内さんの重厚な油彩を従えて、梨木さんの話も濃厚なロマネスクである。
ヤングとアダルト世代にお薦めの一冊である。
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異色作家のイマジネーション
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投稿日:2010/09/12 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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シェル・シルヴァスタインといえば、『大きな木』という、ヒット作品があって、『1Q84』でブレイク中の村上春樹が新訳をつけているので、関心度の高い作家ですが、極めて異色な作家であると思います。
表現の一つとしてのイラストが作品になっているのであって、決して絵本志向の持ち主ではない。
考えると、シルヴァスタインの作品には極めてアナーキーなものが多くて、『大きな木』を除けば好き嫌いがはっきりするのではないかと思います。
そして、この本はなんともすごいことになっています。
人間社会の人間様を様々な怪獣もどきに具象化して解説した図鑑の体をなしています。
少しグロテスクなのですが、これがシルヴァスタイン流。
よく考えると、人や物事にパロディ化をはかるような独創力が中学生の思考パターンなのか、自分も中学時代に同じような思い出がありますし、子どもたちにしてもそのような時期のようです。(これだけの数量をこなすだけのことは出来ませんでしたが)
芥川賞作家の川上弘美が訳しているのですが、この本は川上弘美流も備え付けています。
絵本としては、読みづらい本ですが、子どもたちがウフフと笑ったらしめたものです。
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やってみたはいいけれど、プライドが・・・
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投稿日:2010/09/14 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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威厳と風格を身にまとい生き続けるのも大変なんだろうな〜、っていうねじめ先生のライオンへの視点が愉快です。
何の気の迷いか、入園者を笑わせてみたくなっちゃった動物園のライオン。
やってみたはいいけれど、そこは持って生まれてしまった百獣の王としてのプライドが、見物客の笑いを許せなかったようです。
ライオンらしさを取り戻そうと、必死な姿も読者には笑えます。
名誉回復の後、ひと気のないのを確認するライオンの表情の可愛いこと可愛いこと。
そして、ラストでもう一笑いさせてもらいました。
読後、息子は「百獣の王は、孤独なんだな〜」って笑っていました。
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うちの上の子は「早く続きが読みたい!」
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投稿日:2010/09/12 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子15歳、女の子10歳
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中学生の上の子に、朝読用に探してきました。
もちろん私も読みました!
現在、日本では1〜5巻までが刊行されています。
作者は私立探偵ものが嫌いな甥っ子のために書き始めたお話だそうです。その、甥っ子さんがいくつなのかは知りませんが、
主人公ジェームズの年が、12歳から14歳(今のところ)の多感な年ごろの話なので、一番共感が持てるのは年頃は小学校の高学年から中学校、高校生くらいでしょうか?
私は元々推理小説や、推理探偵が主人公の小説が結構好きでしたので、見事にハマりました!
もちろん、うちの上の子も!
中でも一番好きなキャラクターは、ジェームズの妹のローレンだそうです。
ジェームズたちは、イギリスの秘密組織「チェラブ」という子どもたちだけで組織された国際極秘スパイ機関に、所属しています。
詳細な組織の成り立ちや、立場、かかわっている人たちの人間関係。大きな事件の時間軸もしっかりしていて、見どころ満載です。
それぞれの巻、事件自体は1話完結なので、1巻づつゆっくり読んでも、一気に5巻まで読んでも楽しめます。
私はミッション2の「クラスA」と、ミッション3の「脱獄」がドキドキハラハラでとても好きなのですが、うちの子は「脱獄」とミッション5の「マインド・コントロール」がよかったそうです。
ガーっと読み終わったうちの子は、早く続きが読みたい!!いつ日本で続きが出るんだろう?」といっていました。
アクションものが好きなお子さんには特にお薦めです。
後、この話を読んでいて、何かに似ているな〜と、心に引っかかったのが、学生時代にハマったまんが「スケ番刑事」でした。
国の秘密裏な組織で、子ども(学生)ならではの事件を解決する。というスタンスが似ていました。
「スケ番刑事」が好きだった人にもお薦めです!
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珍しくまっとうなオールズバーグさん
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投稿日:2010/09/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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未亡人の家に魔女が置いて行った魔法のホウキ。
助けてもらったお礼なのだろうか、忘れ物なのだろうか?
しかし、オールズバーグの絵本のいじわるさや、どんでん返しに鍛えられた私が最後まで期待した(?)展開はなく、とってもアットホームなお話でした。
未亡人と魔法のホウキは心(?)通い合わせることが出来ました。
近所のやかましやたちが去っても、自分たちで仲良く暮らしていきます。
この展開は読めなかった。
魔女の再登場や、ホウキの逆襲、未亡人が正体を現すなどと深読みはせず、微笑ましいお話として受け取りました。
せっかく内容がまろやかなのだから、絵の手法も変えてくれると安心できたのになどと思うのは、オールズバーグ作品の読み過ぎでしょうか。
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これは反則技です
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投稿日:2010/09/10 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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オールズバーグの絵本だからあえて言うのですが、これは反則です。
オールズバーグの絵本の世界は不思議がいっぱいで、どれを見ても唸ってしまうのですが、この絵本(画集)は14枚の絵にテーマと意味深い文章を添えて、読者に想像することを課題としているのです。
しかも、それぞれが深いひだのある物語に思えるのです。
オールズバーグには、多分自分でイメージしている作品構想があるのです。
もしくは、イメージしながら何らかの理由で作業を止めてしまったのです。
この絵本にある14の扉はどれを開けてもオールズバーグなのです。
何度見てもうなってしまうのですが、この絵本のどこを見ても模範回答は見つかりませんでした。
すこしズルイです。
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とんでもないお話と不思議な絵
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投稿日:2010/09/08 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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食べたサクランボの種から桜の芽が出て、頭の上に育ってしまうというとんでもないお話です。
上方落語というから、八っつあん熊さんのスピード感ではなくのったりとしているのですが、よっさんのとぼけた話が面白い。
それにしても、頭に生えた桜の下で花見をするとか、桜を引っこ抜いたらそこに水が溜まって池になったとか、この話の発想についていくためのハードルの高いこと。
最後には、自分の頭の池によっさんは飛び込んで死んでしまいます。
上方落語の境地なのでしょうか。
突拍子もないお話に、宇野亜喜良さんの絵も奔放です。
視覚的にも不思議で羽目を外したきらびやかな世界。
一見の価値ありです。
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“吝嗇にも程がある” という創作落語絵本
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投稿日:2010/09/09 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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“吝嗇にも程がある”という、山田洋次さんの創作落語です。
噺の枕的な〈目〉についての文章を面白いな〜と思いつつ読み進めました。
源兵衛さんのけちけちぶりに吹き出しました。
玄庵先生の話す南蛮渡来の万病の妙薬スホンキリイルなるものにムフフと思いワクワクしました。
内容は、想像のレベルでは耐えられますが、いざ絵となるといかがなものかと思いました。
が、鈴木先生の絵が奇異さよりも愉快さを引き出していらして、小さいお子さんも怖がらず読めそうです。
しかし、このお話の面白さを解することができるのは、やはり中高学年くらいからかと思います。
源兵衛さんのような本末転倒な生き方いえいえ死に方は避けたいな〜と笑える作品です。
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ブックトークでとり上げました。
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投稿日:2010/09/10 |
あんぴかさん 40代・ママ・宮城県 女の子15歳、女の子8歳
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私は広島生まれです。
私のおばあちゃんも広島に住んでいました。
あの日-65年前の8月6日,
私のばあちゃんも いわたくんちのおばあちゃん=ちずこさんも,
原爆の惨禍を体験し生き延びました。。。
ピカドンを実際に体験した人たちの祈りと思いが
こうやって今,本になって世に出ることが素晴らしいと思います。
平和な日本に生きている私達が,
戦争の悲惨さ・愚かさを肉声で伝えてもらう機会は,今からもっと減っていきます。
だからこそ,大人の私たちが子供たちに伝える為に
この本は読まなければならないのですね。
ブックトークではこの本の前に
「夕凪の街 桜の国」こうの史代/作 と
「いしぶみ-広島二中一年生全滅の記録」広島テレビ放送/編 を
紹介しました。
重いテーマで,話し手も聞く人たちの表情も沈みがちです。
この本の読み語りで
天野夏美さんの絵がさらりとして優しく,場の空気をなごませてくれました。
それでも最後のセピア色の写真を見せると思わず手を口に当て
「まさか本当に・・・」と衝撃を持って受け止めている人がいました。
本当に・・・戦争は現実にどんな惨いことも起るのだということを思い知らされます。
今年(2010年)の広島の平和記念式典には65年目にして初めてアメリカの大使と国連の事務総長が公式に参加しています。
あとがきのいわたくんのお母さんの言葉
『「未来」それはあなたたちが作るものだからね』
もし核の恐怖のない未来を作るなら,今がそのきっかけになる時ではないでしょうか。
大人にも子どもにも 今,読んで欲しい絵本です。
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読後なんともいえぬすがすがしさを感じる
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投稿日:2010/09/09 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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心温まる素敵なお話です。
鳩の恋・結婚・子育て。
そして、これを阻む事件。
人間たちの優しい眼差しと手助けで、ドラマチックなエンディングへとお話が流れていきます。
読後なんともいえぬすがすがしさを感じる作品です。
中高学年くらいから理解し楽しめると思います。
息子も、雄鳩シッドの家族を捜す姿に「家族を守ろうと必死なんだね。カッコイイな〜」とポツリ。
サンフランシスコの爽やかな風を感じる素敵な絵も印象に残ります。
こういう作品に出会うと、人の優しさっていいな〜ってつくづく思います。
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読み返す毎に発見のある絵本
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投稿日:2010/09/07 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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寝つかれない夜。
ちょっとした不安がきっかけで、孤独、生きていることの意味、様々なことが頭の中をよぎります。
この絵本は、次から次と思い浮かぶことをスケッチしながら、朝を迎えるまでを描いています。
言葉少なく、絵も脈絡なく行き来するのですが、こんな事って誰にでもあるかと思います。
パラパラと眺めてしまうと朝を迎えるページになってしまうのですが、ゆっくり眺め返すといろいろと発見のある絵本です。
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なんとも幸せなピート
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投稿日:2010/09/06 |
にぎりすしさん 50代・その他の方・京都府
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ペンギンのピートは、クジラのウオルターと冒険の旅に出、今、家に帰って来ました。海の中の魚たちの絵がとてもきれいでかわいい!
みんなに 愛されているピートは、恋をするのです。パットという女の子は青いくちばし
結婚して生まれた赤ちゃんは みどりのくちばし
みんなと違うので チム(子供のペンギン)はいじめられます。
ペンギンの世界も 人間の世界も 人と違うといじめがあるのか
個性 違いとはと考えてしまいました
でも パパは、愛情たっぷりにチムを育ててくれるでしょう!
シリーズの絵本なので これからも 続くのかな?
色彩がきれいな絵本でした!
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もしかしたらたくさんの山猫が人間社会で
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投稿日:2010/09/04 |
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県 男の子12歳
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あったかいお話でした。
町で働くお医者さんがふるさとのお母さんの病気を診に行きます。
松井さんのタクシーに乗ったまでは良いのですが、虹のような林にさしかかったところで、そのお医者をバックミラーを通して見ると、なななんと山猫に・・・。
驚くような展開に、もしかしたらたくさんの山猫が人間社会の中で、姿を変えて働いているのかもなんて言う想像を巡らしてしまいます。
ラストの松井さんとお医者さんの心の触れ合いに、読後何とも言えぬ素敵な気持ちになれました。
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これだけ深い意味があったとは
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投稿日:2010/09/06 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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『世界で一番の贈り物』のコンビ、マイケル・モーバーゴとマイケル・フォオアマンの作品というだけで、早く手にしたかった本です。
タイトルも気になっていたのですが、これだけ深い意味があったことに衝撃を感じています。
世界的バイオリニストのパオロがモーツァルトを引かない訳は、彼の生い立ちにありました。
自宅で見つけた、父親が隠していた古いバイオリン。
道端でバイオリンを弾いている老人。
両親と老人の共通の過去。
たどり着いたのは、大戦下のユダヤ収容所でした。
生き残るために弾いたバイオリン。
モーツァルトの曲の中で収容所に送りこまれていく多くのユダヤ人。
3人は仲間たちを見送りながら、生きるためにモーツァルトを弾き続けたのです。
モーツァルトにはとても失礼な話かもしれません。
でも、パオロは最後まで生きていた父親を亡くして、モーツァルトを弾く決心をします。
それは多分、暗い過去への決別。
父母と老人の葬送の思いが込められていると思います。
読み終えて深い感動と悲しみを感じました。
これは、読まないとわからないお話。
この夏巡り会った最高の本としてお薦めします。
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文化、社会の違い
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投稿日:2010/09/01 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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課題図書だということで手にしました。
シンプルですが、題材のグレードの高さを感じました。
バングラデシュという国の社会、文化事情、民族性等を理解することから学びとなりました。
貧困社会の中で、父親がリキシャという自転車タクシーを借金してまで購入して、休みもとらず働いているけれど楽ではない。
10歳の女の子のナイマは、家族の力になりたいと思うのですが、試しに乗ってみたリキシャを傷つけてしまいます。
バングラデシュでは、働くのは男で女は家庭にいるものという社会のようです。
夫を亡くしてリキシャの修理を行う女主人は例外ですが、女性も働かなければ暮らしていけないという事情。
女性の社会進出などとは無縁の国のようです。
一定の年になると、女性は男性と交際してはいけないようです。
何から何まで現代日本との違いを感じました。
ここのところをどう読みとるかがキーになりそうです。
着るものも年によって変わってくるようです。
本の巻末にいろいろな説明があって助かりました。
という背景を理解した上で、社会批判してもしょうがないのですが、働くことを許されたナイマの思いと行動をたたえたいと思います。
これから先、決して楽ではないとは思いますが、ナイマは自分で道を切り開いていく力を身につけました。
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