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大きな赤い目にピンと立った耳。左右違う色の長靴をはき、6本足のついたかばんを引きながら歩いているのはガラゴ。旅するかばん屋さんです。ガラゴが売っているのは不思議なかばんばかり。訪ねてくるお客さんの要望にこたえて、ぴったりなかばんを出してくれるのです。ほら、今日も。
「きょうだいがほしいの」という子犬には、犬のかばんを。(入れ子になってるから3びきもかばんの兄弟ができちゃった!)「ライオンらしくみえるかばんを…」という毛の薄いライオンには、たてがみのかばんを。おまけに威厳が出るようにクレヨンで目のまわりに線を描いてあげるサービス付き。
かばんをもらって喜んだお客さんは、お礼にクレヨンやスイカなどプレゼントを渡します。だから、なんだかガラゴも楽しそう。
おやおや、今度のお客さんはどこかで見たような…?
作者の島田ゆかさんのファンの方も、大人気「バムとケロ」シリーズの読者もきっと期待している、絵の細かさ、小道具の凝り様、勝手に想像させられるサイドストーリー等々はもちろん大満足できる内容です。ガラゴを初めて読む人だって、すぐに夢中になってしまいます。それでいて、ガラゴの世界観は「バムとケロ」とまた一味違います。なんといっても「旅する」かばん屋さんですからね、夢があります。こんなにも居心地のいい場所を瞬時に作りあげてしまうガラゴ、ちょっと憧れちゃいますよね。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
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ガラゴは旅するかばんやさん。次々にやってくるお客さんの注文に、ガラゴはどんなかばんを出すのでしょう?