お金の計算と買い物が得意になる おかねのれんしゅうちょう おかいもの編 7さいまでに身につけたい(Gakken)
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日本絵本賞とは……
全国学校図書館協議会で選定された新刊絵本989点より、第1次第2次選考、さらに作家、画家、絵本研究者、美術評論家などからなる最終選考委員による最終選考会で選ばれた「ほんとうに子どもたちに読んでほしい優れた絵本」に与えられる賞です。
このたびの受賞をうけて、『夜をあるく』のことを教えてくださり、翻訳を担当してくださったよしいかずみさんに、この絵本の魅力を2回に分けて語っていただきました。
書評誌のなかの紹介ページの、深い青色のなかに黄色の明かりがさしているイラストに目がとまり、私はそのコントラストに一瞬でひかれて、読んでみたいと思いました。絵本を取りよせてみると、どのページも青の中に黄色が効果的に使われていて、静かで洗練された美しさを感じました。
ストーリーは、家族が夜中に町から山へと出かけて行って日の出を見るまでの出来事を追うものです。山梨の田舎育ちの私には共感するところがいっぱいでした。
ナイトハイクの経験はありませんが、11歳のときに、住んでいる地域の山の道なき道を進んで山奥へと分けいり、となりの地域をぬけて山向こうの町へ出て、再びぐるりと自分の住む山の地域へ戻るルートを一日かけて父と弟と歩いたことがあります。秋の暖かな日で、木漏れ日の明るさ、足元の落ち葉を踏みしめたときの音、鳥のさえずり、姿は見えないけれど何か動物がいる気配、湿った土のにおい、日陰の物寂しさ、無音になったときのちょっとした恐怖など、五感を通して記憶していることがたくさんあります。その中で、自然に対する畏怖の念や生きていることの奇跡をふと感じたりもしました。
この絵本でも、町に住んでいる家族が山へ、しかも夜中に出かけていくことで、ふだんとは違うこの世界の一面をからだ全体で感じています。センス・オブ・ワンダーという、自然の神秘や不思議に触れて驚嘆する感性は、子どもにとって非常に重要なことだと思います。コロナ禍で閉じこもりがちな生活になりがちでしたが、だからこそ外の世界や自然との触れ合いを求めて、家族で自然の中へ出かけたという声もききます。そんな私たちに自然ってすばらしいな、家族っていいなと改めて感じさせてくれる作品だと思います。(後編につづく)
この書籍を作った人
青山学院大学文学部英米文学科卒業。やまねこ翻訳クラブ会員。絵本の翻訳に『おばけやしきなんてこわくない』(国土社)、『神々と英雄』『ころころコアラちゃん』(大日本絵画)、『クララ』『介助犬レスキューとジェシカ』『カールはなにをしているの?』(BL出版)など多数。東京都在住。