話題
お金の計算と買い物が得意になる おかねのれんしゅうちょう おかいもの編 7さいまでに身につけたい

お金の計算と買い物が得意になる おかねのれんしゅうちょう おかいもの編 7さいまでに身につけたい(Gakken)

電子マネー時代だからこそ、身につけたい金銭教育!新聞やTVで話題の幼児ドリル♪kキャンペーン対象

話題
日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

テレビで話題!いま、かんがえてみませんか?

  • ためしよみ
絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  出版社エディターズブログ  >  『夜をあるく』日本絵本賞翻訳絵本賞受賞 (BL出版)

出版社エディターズブログ

2022.06.10

  • twitter
  • Facebook
  • line

『夜をあるく』日本絵本賞翻訳絵本賞受賞 (BL出版)

『夜をあるく』(マリー・ドルレアン/作 よしいかずみ/訳)が第27回日本絵本賞翻訳絵本賞を受賞しました。

日本絵本賞とは……

全国学校図書館協議会で選定された新刊絵本989点より、第1次第2次選考、さらに作家、画家、絵本研究者、美術評論家などからなる最終選考委員による最終選考会で選ばれた「ほんとうに子どもたちに読んでほしい優れた絵本」に与えられる賞です。

このたびの受賞をうけて、『夜をあるく』のことを教えてくださり、翻訳を担当してくださったよしいかずみさんに、この絵本の魅力を2回に分けて語っていただきました。

絵本『夜をあるく』のこと    よしいかずみ

書評誌のなかの紹介ページの、深い青色のなかに黄色の明かりがさしているイラストに目がとまり、私はそのコントラストに一瞬でひかれて、読んでみたいと思いました。絵本を取りよせてみると、どのページも青の中に黄色が効果的に使われていて、静かで洗練された美しさを感じました。

ストーリーは、家族が夜中に町から山へと出かけて行って日の出を見るまでの出来事を追うものです。山梨の田舎育ちの私には共感するところがいっぱいでした。

ナイトハイクの経験はありませんが、11歳のときに、住んでいる地域の山の道なき道を進んで山奥へと分けいり、となりの地域をぬけて山向こうの町へ出て、再びぐるりと自分の住む山の地域へ戻るルートを一日かけて父と弟と歩いたことがあります。秋の暖かな日で、木漏れ日の明るさ、足元の落ち葉を踏みしめたときの音、鳥のさえずり、姿は見えないけれど何か動物がいる気配、湿った土のにおい、日陰の物寂しさ、無音になったときのちょっとした恐怖など、五感を通して記憶していることがたくさんあります。その中で、自然に対する畏怖の念や生きていることの奇跡をふと感じたりもしました。

この絵本でも、町に住んでいる家族が山へ、しかも夜中に出かけていくことで、ふだんとは違うこの世界の一面をからだ全体で感じています。センス・オブ・ワンダーという、自然の神秘や不思議に触れて驚嘆する感性は、子どもにとって非常に重要なことだと思います。コロナ禍で閉じこもりがちな生活になりがちでしたが、だからこそ外の世界や自然との触れ合いを求めて、家族で自然の中へ出かけたという声もききます。そんな私たちに自然ってすばらしいな、家族っていいなと改めて感じさせてくれる作品だと思います。(後編につづく)

 

この書籍を作った人

よしい かずみ

よしい かずみ (ヨシイカズミ)

青山学院大学文学部英米文学科卒業。やまねこ翻訳クラブ会員。絵本の翻訳に『おばけやしきなんてこわくない』(国土社)、『神々と英雄』『ころころコアラちゃん』(大日本絵画)、『クララ』『介助犬レスキューとジェシカ』『カールはなにをしているの?』(BL出版)など多数。東京都在住。

今、あなたにオススメ

出版社おすすめ



絵本ナビ編集長『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』2月24日発売!
【絵本ナビ厳選】特別な絵本・児童書セット
全ページためしよみ
年齢別絵本セット