超おもしろい、腸の世界を探検しよう!
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ロングセラー『あいうえおえほん』や『国旗のえほん』、『リングカード・シリーズ』を手がける戸田デザイン研究室。
一般的に出版社と聞くと、たくさんの作家さんの作品を出版しているイメージがあると思いますが、
私たちは企画、デザイン、編集、制作から自分たちで行う小さな会社です。
モットーは【心・人生を豊かにするようなモノづくり】。
デザインの持っているちからを信じ、出版の枠にとらわれないモノ・コトを発信しています。
そんな私たちの作品をデザインの視点で楽しんでいただく連載「デザインの視点で見てみよう」。
第一回は代表作『あいうえおえほん』についてお話しします。
この作品のイラストは、とてつもなくシンプルです!
すべて太い輪郭線と2、3色で構成されている、と言っても過言ではありません。
この潔いまでのシンプルなデザインは、見る者の目・心にどんな印象を与えるのでしょうか?
例えば「あし」。
脚も指も爪も、太くはっきりとした黒い輪郭線が印象的。大地をつかみ前に進む、力強さを感じさせます。
背景を鮮やかな緑にすることで、黒く縁取りされた肌色が日焼けしたようにいきいきと健康的に見えます。
色調の強い3色が生みだす、コントラストの妙です。
描く要素そのものを削ることで、伝えたいものの魅力が増す。ということは、デザインにはよくあります。
「そら」もその特徴を感じることができます。
真っ青な空を背景に、見切れた雲、緑の群れ。描かれているのは、それだけです。
太陽も月も星もなければ、鳥もいません。かなり大胆な構図です。
だからこそ、目の覚めるような青の美しさが広がります。
作者は、抜けるように美しい青と無限の広がりこそ、空の魅力だと思ったのかもしれません
この絵本のためにデザインされたフォント(文字)を見てみましょう。
フォントデザインには、沢山の種類があり、オリジナルの個性を探すのは至難の技ですが…。
このオリジナルフォントは、ハネ、トメ、ハライがとてもはっきりとしています。
「あ」という一文字の中にも、カーブによって生まれる太い線、筆を返すことで生まれる細い線、ぐっと筆を止める時に生じる力強い線…。多様な線が見て取れます。
こうして見ると、ひらがなは極めて繊細な「線のデザイン」だということが、よく分かります。
作者・戸田幸四郎は『あいうえおえほん』のあとがきに、
“確かなひらがなの基本を身につけられ、また、視覚の絵本として感覚が豊かに育つことを期待します”と綴っています。
こうしてデザインを紐解いていくと、その思いをより強く感じることができるのではないでしょうか。
ベストレビュー
単純明快
正方形の大きな本です。上の子が誕生の時に,父親が買ってきました。
色が原色で,単純な絵なので,なんとなく子供に見せていましたが,いつも,じっとみつめていました。小児科で聞いたのですが,赤ちゃんは原色(特に赤)しか区別がつかないそうですね。
2歳でひらがなが読めるようになりました。読めるようになった頃は,毎晩持ってきて,読んでは嬉しそうにしていました。
赤ちゃんの頃になんとなく見ていたのがよかったかなぁと,親バカしています。
(ライナスのママさん 30代・大阪府大阪市 男3歳、男1歳)