のりもの好きな子大集合!
絵本紹介
2023.06.14
赤ちゃん絵本ではじめて「絵本」と出会ったお子さんが、短い言葉のやりとりのある絵本を読んで、いよいよ本格的に物語の世界への扉を開ける3歳から5歳。「なぜ?」「どうして?」と自分が感じた疑問を言葉にすることができたり、気に入った絵本を自分で読もうとチャンレンジしてみたり、「乗り物」や「昆虫」など好みのジャンルができてそれに深くハマっていったりするのもこの年齢の特徴です。色々な絵本に出会って興味関心の幅を広げる、そんな読書体験を応援するおはなし絵本をご紹介します。
みどころ
おっちらおっちら、みよちゃんがいすを運んでいます。うさぎさんも、ねこさんも、たぬきさんも、おっちらおっちら。途中でいすにすわってひとやすみしたら、またおっちらおっちら。みんながいすを抱えて進みます。
やっとお部屋に到着。そこでみんな並んで椅子に座ります。なにをするのでしょうか?「はじまるよ はじまるよ」とみいちゃんが言うと、部屋の明かりが暗くなってはじまりのブザーがなりました。
『おでんのおうさま』『カレーのおうさま』(ほるぷ出版)など、カラフルでユーモラスな作品が人気の山本祐司さん。今回はかわいらしい動物たちがたくさん登場。その豊かな表情も必見です。
子どもたちは、保育園や幼稚園、小学校などで、特別な催しがあると、いすを運んで移動するという経験をしているはず。きっと楽しいことがある前のドキドキワクワクした気持ちを共感できるでしょう。クライマックスの、ページいっぱいに広がったきらきらわくわく感ははんぱないです。ぜひみんなで味わってくださいね。
みどころ
作者のかわかみたかこさんが大好きなラベンダー色をした、コック帽をかぶったパンジーのおじいさん「パンじいじ」。
名前の通りパンづくりが大好きなパンじいじの特技は、みんなの好きな物を何でもパンにすること。歌遊びが大好きなかえるさんには、食べるとぱりっ、さくっ、かりっ、と音が出る「音符のパン」。登場するパンは、どれもカラフルで美味しそう。しかも、素敵なネーミングとちょっとしたレシピ、食レポが添えられていて、味も想像できるのが魅力です。自分なら、どんな好きな物をパンにしてもらおうか、と想像して楽しんじゃいましょう♪
最後には、パンじいじの好きな物のパンも登場。一体どんなパンなのか、花々に囲まれた中での幸せいっぱいのラストを味わってください。
この書籍を作った人
1967年東京生まれ。セツ・モードセミナー卒。キュートで自由なイラストレーションと独自のワールドが魅力の絵本を多数発表。著書に「とこちゃん」シリーズ『わたしのおへやりょこう』(フレーベル館)『ひかりのつぶちゃん』(ビリケン出版)『かんさつだいすきかんこちゃん』(小学館)『たまちゃんのすてきなかさ』『おはようミントくん』(偕成社)、さし絵の仕事に「きいちゃん」シリーズ(ポプラ社)『モコちゃん』(佼成出版社)などがある。