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- ためしよみ
絵本紹介
2023.12.14
みどころ
昔から不思議なことが起きると言われてきた土地。その高い崖の上の古い家に、ねこは住んでいました。
ある日の朝、地響きのような大きな揺れに驚いて目を覚ますと、窓辺にいろとりどりに輝く石が。不思議なことにその美しい石は、見るたびに少しずつ大きくなっていくのです。
包丁にしてきのこを切ってみたり、パンをのせるお皿にしたり、原っぱにテーブルとして置いて友だちのにわとりとジュースを飲んだり。大きくなる石をさまざまにつかって楽しむねこ。さらに大きくなった石をベッドにして、にわとりと一緒に寝ることしました。
雨や風が降りしきる外とは対照的に、ぬくぬくのふとんの中で心地よく眠るふたり。すると突然、予想もしていなかった災難に見舞われて……!
第28回日本絵本賞を受賞した『ねこ と ことり』の絵を担当し、新星の画家として注目される、なかの真実さんのデビュー作。壮大なスケールの構図と細部まで描き込まれた緻密で美しい絵、不思議でファンタジックな世界観に魅了されます。個人的にはねこの表情にもグッときました。びっくりしたり、美味しそうにほおばったり、眠そうに目をこすったり、繊細な愛らしさがたまりません。
いよいよ、成長する不思議な石の秘密が明らかに───。そこには私たちの想像を優に超える展開が待っています。ねこの家がなぜ崖の上にあるのか、伏線をひもときながら何度も読み返したくなる美しい一冊です。
この書籍を作った人
1984年、神奈川県生まれ。デザイナーとして勤務後、イラストレーターとして活動。2017 年より舘野鴻氏に師事。水彩を使用した細密画、表現するための絵描き道を学ぶ。「みどりの がけのふるいいえ」(世界文化社)で絵本作家デビュー。「いきものづくし ものづくし」シリーズ(福音館書店)の4巻内「しろくろのいきもの」、6巻内「さるのかお」の作画を担当。「ねことことり」(作 たてのひろし・世界文化社)の絵を担当。
美しい絵とストーリー
本屋さんでひときわ目をひいた絵本です!!
美しい絵に魅かれて、手に取ってみました。
絵本なのですが、一冊小説を読んだくらいの
満足感を感じました。
表紙だけでなく、中の絵も素敵で、
絵画を見ているようです。
なおかつ、おはなしも素敵なので、
大人もぜひ読んでほしい絵本です!!
(あさみーこさん)
だれにとってもハッピーエンド
綺麗な絵に惹かれて、読んでみました。
ねことにわとりの周りで起こる不思議な出来事は、全てトロルによるものでした。窓辺に置かれた綺麗な石は、気付いてもらいたいトロルからのメッセージだったのですね。綺麗な石を通してトロルの気持ちを理解したねことにわとりは、トロルをすんなり受け入れます。
結果はどうあれ、仲良くなりたいと願うなら、まずは行動するのが一番ですね。誰にとってもハッピーエンドな、素敵な絵本でした。
(あさみーこさん)
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