『まねっこだいすき ぞうぞうぞう』は、オノマトペも楽しめる、0歳からのあかちゃん絵本。まねっこが大好きな、愛くるしいぞうの3きょうだいが主人公です。この絵本について、作者のももろさんにお話を伺いました。
小さな子から楽しめる、かわいらしい絵本ができましたね。この絵本の制作は、どのようなアイディアからはじまりましたか?
担当編集者さんから「あかちゃん絵本を作ってみませんか」というお話がありました。そこで、「昔、手のひらサイズの子どものぞうの絵を描いたことがあり、この子をなにか絵本にできないだろうか、とずっと考えています」とお話ししたところからはじまりました。
多くの絵本に出てくるぞうは、貫禄があって大きいイメージなのですが、実際の子どものぞうを見ていると、大きな体だけれどもあかちゃんみたいな子どもっぽい愛くるしい行動がたくさんあります。そういったものを人間の子どもに重ねて、かわいらしい動きをメインにした、体を動かす本が作れないかと試行錯誤しました。
3きょうだいがいつでもいっしょにいることの楽しさがあふれていて、ゆかいな気持ちで読みました。ももろさんも、ごきょうだいがいらっしゃいますか?
弟がいます。3歳ちがいということもあり、小さいころからいちばん身近な友だちという感じで、いつもいっしょにごっこ遊びをしていました。今回、まねっこというテーマで絵本を描いたのも、きょうだいがいっしょにいたらまねっこ遊びしそう! と思ったのが大きいです。
また、私には3歳ちがいの息子と娘がいるのですが、いつも他愛ないことで笑い合ったり、まねっこ遊びしたりしています。その動画や写真を見返したりして、空気感を取り入れながら書きました。
カラフルなぞう、というのがとても新鮮でしたが、色についてのこだわりがありますか?
最初は1頭で考えていたのですが、一つのまねっこに子どもそれぞれの楽しい解釈をたくさん入れられたらいいなと考えたのと、子どもどうしの掛け合いみたいなものがあったらより楽しいなと思い、気づくと3頭になっていました。
そして、3色となると、やはり子どもが大好きな信号機カラーがいいなと思い、こうなりました。
子どもたちのお気に入りは、いちばん小さな黄色いぞう。やはり自分をいちばん小さい子に重ねるんでしょうね。