書店などで並んでいても、一際目立つこの表紙!
どんな家でも建ててしまう、とびっきりの名人の大工たこ8さんが主人公のお話です。
内田麟太郎さんらしく、どことなく可笑しくて、どことなく不思議なお話を見事に描ききっているのはこの作品が絵本のデビュー作となった田中六大さんです!
そんな六大さんが絵本ナビオフィスに遊びに来て下さるというので、どんな方なのだろうと、絵本に付いている小冊子「おはなしのたからばこ」を読んでみると・・・。内田麟太郎さんが六大さんについてとんでもない事を書いているではないですか!
くもん出版さんのHPからも読めます。こちら>>>
どこまでが本当なのでしょう!?わからないままに、何となく凄い迫力のある方を想像しながら構えて待っていたら・・・
こんな優しげな雰囲気な方でした!
六大さんは、美術大学の版画家を卒業されていて、その後はイラストや漫画のお仕事など幅広く活躍されていたそうです。
この『だいくのたこ8さん』を描かれる事になったきっかけがこちらの作品。
『ひらけ!なんきんまめ』
作・竹下文子
絵・田中六大
小峰書店刊
初めての児童書の挿画作品だそうです。その絵をご覧になったくもん出版の方が声を掛けられたそうです。
でも、何だか「たこ8さん」とは随分雰囲気が違う様な気もしますね。
最初は、内田麟太郎さんの書かれた「たこ8さん」のお話をイメージして、様々なパターンで描かれたそうです。そのイメージを少し見せて頂きました!
木版画バージョン。こちらも雰囲気があってすごく素敵ですよね。
この頼もしい仕事ぶり!これこそたこ8さんのイメージぴったりです。
りりしいまゆ毛と口ひげ、仕事のスピードと出来上がりは文句なし。
お酒とお相撲が好きで、みんなの悩みを優しく聞いてあげる人情味もあふれていて。
何だか凄く具体的なイメージがわいてきます。モデルさんがいるのかな・・・と聞いてみると。
「アルバイトで大工さんのもとで働いていた事があるんです。」
なんと!
様々な経験が作品に生かされているようなのです。
それから御本人もお気に入りだというこの場面
後ろにずらり並んだかぶとが気になりますよね。
今回原画を持って来てくださったので、ちょっとアップに寄ってみましょう。
かなり変わった形のかぶとが多いのですが、動物のかぶとなどは実際に存在していたものも多いそうで。
(お城までかぶとを見にいかれたそうです。)でも、さすがに電話のかぶとは・・・。
もっと細かくご覧になりたい方は実際に取ってみてくださいね。
他にも、様々なイラストや版画、漫画作品などを見せて頂きました。
特に漫画の独特な情景、雰囲気、間合いなどは読んでいるうちにクセになってきます。
細かい書き込みはお手のものという六大さん、
今後の作品が本当に目が離せない、期待の絵本作家さんなのです。
次の作品が今から楽しみですね!
それでは、最後に田中六大さんに『だいくのたこ8さん』のみどころをお伺いしたところ・・・
「こどもの職人魂を目覚めさせる絵本、です、」
いいですね!!
私もこんな頼もしくて格好良く仕事をする大人が登場してくる絵本を子どもの頃に読みたかったです。
その上、この絵本は小さな子でも笑える「おもしろおしごと絵本」なのです。
きっとこれから人気者の一冊となることでしょう。
記念にぱちり。好青年風かと思いきや・・・。
その後、こんなポーズも取ってしまう六大さん。
まだまだ引き出しは奥深く・・・そんな意味でも期待をさせてくれる田中六大さんなのでした。
ありがとうございました!