ザリチはザリガニの男の子。今日はおじいちゃんのうちにお泊まりに行く日です。
「パンツでしょ、おやつもたくさん。 そうそう、チュッパカホワホワもわすれちゃいけない。」 「チュッパカホワホワがなくちゃ、ねむれないよ。」
チュッパカホワホワ、何だかとっても可愛い響き。 その正体は、どうやらザリチが小さな頃からずっと持っているタオルのようです。 リュックが荷物でいっぱいで、大きいチュッパカフワフワが入らないのです。 すると、おかあさんがザリチョ、ザリチョ、ザリチョ! はさみで切って、小さなチュッパカホワホワを持たせてくれました。さあ、出発です。
ザリチが張り切って歩いていくと、リスのパヤパヤ、ヤギのモグメーさん、カメのポカポカなど次々に知り合いに出会います。 「やぁ、ザリチ! ひとりでお出かけかい?」 その度にザリチはお手伝いをしたり、お話相手をしたり、大忙し。さらに迷子になったカモの子どもたちにも会って・・・。大変、チュッパカホワホワが!!
はじめてのお泊まり。ちょっぴり不安だけど、いつもほっぺにくっつけて眠るタオルがあれば安心! そんな気持ち、よくわかりますよね。元気なザリチだってそれは同じ。 でもね、道行く途中、しっかりあいさつができたり、困っている人がいればお手伝いしたり、ザリチは案外頼もしく見えますよ。おとうさんもおかあさんも、きっとわかってて送りだしたのでしょうね。最初は泣きそうだったザリチが、おじいちゃんのうちにたどりついた頃にはすっかり・・・!
ザリチを見ているだけで、チュッパカホワホワって声に出して言っているだけで、何度も笑いそうになっちゃうこの絵本。みんなでザリチのがんばりを笑顔で見守ってあげてくださいね。私もすっかりザリチが大好きになっちゃいましたよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ザリガニの男の子、ザリチには小さなころから大切にしているタオルがあります。名前はチュッパカホワホワ。毎晩、チュッパカホワホワをほっぺにくっつけて、においをかぎながら眠ります。おじいちゃんの家に1人で泊まりにいく日も、もちろん、チュッパカホワホワがいっしょです。でも、とちゅうで困っている人に会って助けるうちに、チュッパカホワホワが大ピンチに! 楽しい大騒動と、ザリチの成長を描いた絵本です。
最初、絵本を読む前に「チュッパカホワホワ チュッパカホワホワ」と早口言葉のように遊んでから読んだんですが、絵本の中でもママが間違えるか試されているのかと思うくらい、何度もでてきて、その音が楽しい。
我が子も、つい最近、これがないと眠れないというぬいぐるみから離れることができ、あ〜こうしてみんな、大人になっていくんだなぁと、楽しみながら感慨深かったです。 (みっとーさん 30代・ママ 男の子5歳、女の子4歳)
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