いっそ、サイボーグだったらよかったのに。 小学五年生の乙葉は、木から落ちて骨折し、ボルトが埋めこまれた肩を、サイボーグみたいで案外気に入っている。サイボーグならば、傷ついたり、いらいらしたりしなくてすむから――。
乙葉は、線路脇の古家で、女ばかり――おばあちゃんと15歳年の離れた姉ちゃん・桐子、そしてメスねこのじゃらし――で暮らしている。 気の強い桐子は女庭師。巨木を切り倒す「空師」の軍二と付き合っている。 学校の「いのちの授業」に感動しながらも、自分の誕生にわだかまりを持つ乙葉と、予期せぬ妊娠に戸惑う桐子。 11年前、両親に棄てられたふたりは、それぞれにかかえる思いを、どう変化させていくのか。
わたしも、まわりのみんなも、だれもが自分の力をめいっぱいつかって生まれてきた――。 その事実が胸を打つ、ふたりの姉妹の物語。
七ヶ月の妹、一五歳の姉を置いて逃げてしまった両親。姉妹は祖母の妹に引き取られ、時は過ぎ…。
小学五年生、二十五歳となった姉妹の物語です。
妹の学校でのいのちの授業、姉の妊娠…いのちというものを考えさせられました。そして愛って…。
姉が親のこともあって自分が子どもを持つことに不安を持つのも分かる気がしました。
姉妹始め人と人との繋がり・愛を感じます。 (みちんさんさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳)
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