小学校低学年のお子さんを持つお父さん、お母さん、そろそろ字の多い本を読んでほしいと思ったら、まず幼年童話を手渡してみませんか。こちらは「よみきかせ」から「ひとり読み」へのはじめの一歩を応援する新シリーズ「本はともだち」の創刊です。
シリーズの最初を飾るのは、教科書にも載っている『きいろいばけつ』のお話などたくさんの幼年童話の名作を生み出している森山京さんと、同じく長年教科書で紹介されている『ごんぎつね』のさし絵でおなじみ、美しい色あいと繊細なタッチの絵が人気の黒井健さんのコンビ。さて、どんなお話が届いたのでしょう。
主人公は、リスのおじいさん。森のはずれにある高い木の上の家にひとりで住んでいます。ある日、家の木の下にクマの男の子がやってきて、「ひとつ、ふたつ、みっつ…。」となわとびの練習をはじめます。けれど五つとんだところでつまづいてしまうクマの子。クマの子は、その次の日もまたその次の日も、おじいさんの家の下で練習を続けます。はじめはあきれていたリスのおじいさんも、次第にクマの子がやってくるのを楽しみに待つようになり、こっそり眺めては心の中で応援するように。しかし「八つ、九つ、十」とクマの子が十まで飛べた日のこと、つい「やったね。えらいっ!」と思わず大声をあげてしまったおじいさんは、とっさに隠れてしまい…。
はじめは全く知らない同士のクマの子とリスのおじいさんの心が少しずつ近づいていきます。クマの子が苦手なことをひたすら頑張る姿や、声の主が「木のおじいさん」だと勘違いして木に抱きついたりほおずりする様子はとってもかわいくて、読んでいるうちに、おじいさんでなくともクマの子のことがどんどん好きになってしまいますよ。リスのおじいさんの心の動きとクマの子の気持ちの変化、自由にたっぷり想像しながら読んでほしいお話です。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
いっしょうけんめいさは、どんな心もうごかせる! リスのおじいさんがすんでいる木の下に、あるときクマのこがきて、なわとびのれんしゅうをはじめました。クマのこは、ひとりだけなわとびができないので、ひそかにれんしゅうをしていたのです。リスのおじいさんは、いつしかクマのこのおうえんをしていました。そしてある日、クマのこは……。
小学校2年生の我が家の娘が一人読みしました。
縄跳びをとぶお話なので、子供にとってもとても身近で共感できるものだったようです。
ある程度の高さの跳び箱が飛べるようになり、先日披露してくれた我が家の娘。
まさにこの本の題名のような気持ちだったのだろうな〜と感じました。披露してくれた時は、私がこの本の題名のように「とんだ、とべた、また、とべた!」と思いました(笑)。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子8歳)
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