聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する、これらの能力のうち、ひとつまたは複数についてなかなか身につけることができない……それがLD(学習障害)のおともだちの特徴です。 この絵本は、「なるほど、わがままやらんぼうな子じゃなくて、こんな理由があるんだ。じゃあ、こうすればもっと楽しく過ごせるね!」……そんな気づきをもたらします。
学校やおうちでよく見られるケースをイラストでわかりやすく伝え、学校の授業や暮らしの中でできる工夫を具体的に紹介。子どもと大人がいっしょに考え学べる工夫がいっぱい!
■もくじ―― 第1章 どうしよう!?こんなとき さとるくんの場合――教科書が読めない けんたくんの場合――作文になるとじゃまする ちかさんの場合――話の仲間に入れない ゆうじくんの場合――算数のときだけ何もしない ももこさんの場合――いつもわすれものばかり ふりかえってみよう
第2章 LDって何? ○LDは読み書き計算などにあらわれる障害 ○「認知」の流れのどこかで問題が起こる ○LDとほかの障害 ○社会人になったLDの人 ○LDをもっと知るために
保護者の方へ 参考資料など
文字を読むのが苦手、会話が苦手で一生懸命話すけど意味が通じない、算数が全然できない…学習障害の子どもたちを周囲の人がどうやってサポートしたらよいか、どうしてそういう行動をするのか、練習すればできるようになるのか…などを、具体的な話で分かりやすく紹介。学習障害について仕組みや特徴、大人になった場合なども紹介。
以前読んだ本で難読症の登場人物がいた。人の話を聞くと理解できるし、自分で話すこともできるが、文字を書いたり読んだりするのが全然できないというタイプの学習障害だ。それから学習障害に興味を持ってこの絵本を読んだ。
自分が学生の時、特に小学校あたりでこういうタイプの子があったと思う。でも、いろんな教科をやってできるのとできないのがあるのは当たり前だと思っていて、あまり深刻には考えなかった。あれは、場合によってはLDと診断されるものだったのか、と30年もたってから理解できた。自分の知らない分野について読書をする、児童書を読むメリットはこういう所にある。
大人になってからであった人で、自分から「私は難読症で本が読めない」と言っていた人があったが、個性的な仕事をしていて、普通に会話ができたから、障害だと思わなかった。個性を伸ばす方に生きていけたら、目立たない・わかりにくい障害なのかもしれない。
何か特定のことが妙にできなくても、人を馬鹿にしてはいけないんだとよくわかった。できない理由が何かあるのだ。 (渡”邉恵’里’さん 30代・その他の方 )
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