おじいさんが何かつぶやくのが聞こえた。ぼくは耳をそばだてた。「つりにはいけんよ…ああ、まだいかん」。ふわりと何かが動いた気がした。それは、夕暮れを集めたように青くやさしいかげに思えた…。
児童書です。
「ジュニアライブシリーズ」というシリーズの1冊で出ているので、小学校中学年から高学年くらいのお子さん向けに出されているものだと思います。
難病を患い、ボケも進行し始めたおじいちゃん。
おじいちゃんにはおじいちゃんにしか見えない親友がよく訪ねてきます。
孫のテッちゃんと親友の『ぼく』は、最初はおじいちゃんの見えない親友が怖いと思いますが、だんだんおじいちゃんの見える世界を信じ、おじいちゃんのためにいろいろ頑張っちゃうお話です。
小学生の子供なりにできることを考え、おじいちゃんの言い分を真っ向から否定しないで、頑張っている主人公たちがまぶしく思えました。
短くて読みやすいお話です。
おじいちゃん物などでブックトークするときなど、ぜひ使ってみたいです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子19歳、女の子14歳)
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