『ニルスのふしぎな旅』の作者、セルマ・ラーゲルレーヴ(スウェーデン)による作品。
自身が祖母から聞いたお話によるものだそうです。
それは、クリスマスの聖なる夜のお話。
口承なので、よく知られているストーリーとは少し違います。
ある男の人が、妻が出産したので、火を分けてもらおうと出かけるのです。
何とか探し出した羊飼いは無愛想でしたが、目の前で起こる不思議な出来事に心を動かし、
やがて、優しい気持ちが芽生えるのです。
心に満たされた幸福感の光景は、きっと祖母から女の子に伝わったでしょう。
不思議なお話になぜ?を連発する女の子を諭しつつ、話を進める祖母の様子が、
口承の素晴らしさを実感させてくれます。
もちろん、私たちには、絵本という形ですが、伝わってきます。
この伝承のありがたさもしみじみ感じました。
そして、祖母の死の様子もきちんと描かれています。
そのあたりのことも感じ取ってほしいですね。 (レイラさん 40代・ママ 男の子16歳、男の子13歳)
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