戸棚の中の箱からひょっこり顔を出したのは、ひからびたおまんじゅう・・・いや、まんじゅうじいさんです。まんじゅうじいさんは、なんだかしわしわ。それもそのはず、しばらく忘れられていたんですから。
「まんじゅうは たべられて なんぼじゃ。 わしを たべるものは いないのか」
ところがじいさん。なんだか怒っている上に、なかなかうるさい。 お腹をすかせたねこが食べようとすると、「ちょっとまて」。 手を洗わないきたないやつに食べられるのは、嫌だと言うのです。 食べてくれる人を探しに家を出ても、いただきますを言えない子はまっぴらごめん。 そんなこと言っていて、こんなしわしわなじいさんを食べてくれる人なんているのでしょうか?
聞いたこともないような、この独特な絵本を描かれているのはあらいゆきこさん。『おめでとうおばけ』(大日本図書)に続く絵本作品第2弾です。数々の小説の挿絵やイラストの仕事で活躍されているあらいさんの世界は、絵本になるとまた違った空気を生み出すようで、興味津々なのです。
さて。 アリに追いかけられたり、大きなおしりにつぶされたり(!?)。度重なる苦難の末にまんじゅうじいさんがたどりついた先は・・・? どうしてもまんじゅうが食べたいねこと、どうしても美味しく食べてもらいたいじいさん。そんなふたりの関係性も合わせてお楽しみくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
まんじゅうじいさんは、食べられることもなく箱に入ったまま忘れられ、ひからびていました。怒ったまんじゅうじいさんは箱から飛び出し、食べてくれる人を探すことにしました。まんじゅうじいさんは、食べてくれる人ならだれでもいいわけではありません。手を洗わなかったり、いただきますも言えない人には絶対に食べられたくないのです。アリから逃げたり、おしりで押しつぶされながら、ようやくたどりついたのは…。
まんじゅうじいさん…頑固でうるさいけど憎めない。絵本ナビの方や出版社のコメントどおりです。
ねことの掛け合いもおもしろくて、絵もいいですね〜
最後においしく食べたのが…読んで確かめてほしいです
子供も大人も楽しめる絵本だと思います。 (ちょびにゃんさん 40代・ママ 男の子12歳、女の子8歳)
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