第16回創作コンクールつばさ賞(童話部門)優秀賞受賞作!
フンズワ森には、いじのわるいヒツジと、おこりんぼうなハリネズミが住んでいました。 ある日、がけの上からヒツジの背中にハリネズミが落ちてしまい、ヒツジの毛とハリネズミのハリがからまってしまいました。 ヒツジが動けば動くほど、ハリネズミのハリはヒツジの毛にからまっていきます。 「だれだ、お前は!」 「お前こそ、だれだ!」 ヒツジとハリネズミはお互いを見ようとしますが、まったく見えません。 言い争いを続けているうちに、ふたりはようやく気づきました。 “これは、自分たちでは引き離せない”と。 だれかにとってもらわなくてはいけません。 ところが、いつもえらそうにしているふたりは、やさしい顔つき、やさしい言い方でお願いすることができなくて、みんなに断られてばかり……。
素直になることの大切さや、お互いを思いあうことの大切さを描いた幼年童話です。
タイトルからどんな内容だろうとよみはじめました。
はぎれのよい文章と迫力のある動物の絵にひきこまれ、一気によんでしまいました。 こんな悪そうなひつじと悪そうなはりねずみの表情は見たことがありません! 最初は、あまりのはじけた悪ぶりがおかしくもあったのですが、どんどん心配になりました。 読み終わってみれば、すごくいいお話だったなあ、と。大切なことが、ストレートに伝わってきました。 (あんじゅじゅさん 40代・その他の方 )
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