しょんぼり歩いているメガネ姿の男の子。 塾の帰り、スマホをどこかに落としたらしい。 「どこにおとしたんだろう……。あれがないと……ぼくはこまるんだ」 「なにしてるの?」1匹のこぎつねに声をかけられてふりかえったぼく。 「あっ、きつねくん!」と言ったら、「なにいってるんだい? きみもきつねだろう?」と言われて……あれれ、びっくり。ぼくもいつのまにか、きつねになっています。
こぎつねに引っ張られ、着いたところは……きつねのがっこう! 「時間はまもりましょう」と先生からお小言をもらい、みんなで歌をうたいます。 その後、きつねの先生が「みなさんにかんがえてもらいたいことがあります」と言いました。 先生の手にある、見覚えのあるちいさな四角の機械は……!?
いもとようこさんの絵に「スマホ」が出てきたのもびっくりですが、この後に出てくる、こぎつねたちのセリフにもびっくりです。 「にんげんたちは、いちにちじゅう そのきかいをみるのに いそがしそうです!」 「じぶんのかわりに なんでもやってくれるきかいがあると、じぶんはいらないということになります。ぼくは、いらないといわれるのがいやです!」 「あたまもからだも つかわないと、ひますぎるとおもいます!」
なんと、題名とかわいい絵からは思いもよらない展開。ぐさぐさと心に刺さります。 元気いっぱい答えるきつねたちにくらべて、ぼくはなんとなく元気がありません。 ぼくが「きつねのがっこう」で学んだことは何だったのでしょうか?
貼り絵でぬくもりあふれる絵本を長年作ってこられた、いもとようこさん。 手や頭、時間をつかってうみだしてきたものの力を、いもとようこさんは知っているにちがいありません。 ほんとうに大切なものは何か、考えさせられる一冊です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
スマホを落とした人間の男の子が、きつねのがっこうで学んだことは?本当に必要なこと、大切なものは何かを問いかける心に響く一冊!
このきつねさんだけメガネをかけているのは
どうして?−と
新刊コーナーにあったのが気になり
そういえば・・・
絵本ナビさんのCM?紹介?にも
この絵本、載っていましたよね?
お借りして、じっくり読ませていただきました
まさに、今!の機器「スマホ」について
でした
「きつねのがっこう」に迷い込んだ感じは
名作でもよくあるシーンですが
きつねの生徒達の自分の意見を言う姿
そして、先生のおはなしの素晴らしいこと!
こどもだけでなく
大人が一緒に読んでいれば
「ハッ」とする方もいるかもしれません
という、私は相変わらずの
ガラ携愛用者
(スマホは使いこなせないーと決め付けられ)
なものですから(笑
「自分で考える」−大切なことですが
大量な情報に流されそうな現在
簡単に忘れそうなことなのかもしれません
意見は、個性的なのに
きつねさんの顔は、皆同じ
これは、暗に意図的なことなのでしょうか・・・ね・・・ (しいら☆さん 50代・その他の方 )
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