もし、拾ったスマートフォンが、話しかけてきたら……? スマートフォンの中に入って、冒険できたら……?
『妖怪 いじわるひょうしき』『妖怪 いじわるシャンプー』に続く、シリーズ第3弾に登場するのは、子どもたちには身近で、かつ夢がつまった道具、スマートフォン!
ある日、ひでくんは植え込みで拾ったスマートフォンに話しかけられます。 スマートフォンは「スマホン」と名乗り、「みつけて もらった おれいに、しばらく おれを つかっても いいぞ」 と言うのです。
スマートフォンを一度使ってみたかったひでくん、さっそく 「アンドロ姫をすくえ!」 というゲームに夢中になります。 ひでくんはスマホンの力で、スマートフォンに吸い込まれ、ほんもののゲームの中へ! かいじゅうに追いかけられたり、空を飛んで戦ったり。 いじわるだけどなんだか憎めないスマホンに翻弄されつつも、アンドロ姫の閉じ込められている塔へたどりつくのですが……、 さあ、ひでくん、お姫様を助けられるの? ちゃんと元の世界に戻れるの?
スマートフォンの世界で起きる出来事は、はちゃめちゃでへんてこ。 アンドロ姫は、鉄格子の中からスマートフォンでひでくんと自撮りツーショットを撮るし、助けを求める連絡もLINEアプリみたい(姫ったらスタンプも使いこなしてます)。 場所を探すときは「ぐるぐるアース」、お城の鍵のパスワードだってインターネットで検索するんですから! 子どもたちには手が届きそうなちょっとお兄さんお姉さんの世界? 大人はニヤニヤしちゃうパロディがいっぱいです。
ひとり読みをはじめたばかりの子どもでも読みやすい文章とストーリーで、たたみかけるようなワクワクの展開は、 絵本『もっちゃう もっちゃう もうもっちゃう』や『よりみちエレベーター』で子どもたちに大人気の土屋富士夫さんならでは。 今作も、本当にこんなことあったらどうしよう、と想像が広がる、目が離せない面白さです。 ぜひ、シリーズ合わせて楽しんでくださいね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
「妖怪いじわる」シリーズ、第3弾!
「スマホン」と名乗るスマートフォンを拾ったひでくん。「しばらくおれをつかってもいいぞ」と言われて大喜び。おひめさまをかいじゅうから助け出すゲームに夢中になります。すると、スマホンに「もっと面白くしてやる」と言われ、ゲームの中に入ることに。ところが、ゲームの中では、かいじゅう達に追い込まれて大ピンチ! スマホンは、ひでくんの困る姿を楽しみながらも、戦闘能力を上げてあげます。無敵の戦士になったひでくんは、捕えられたアンドロひめまでたどり着きますが……「ハイ、ゲームオーバー」。スマホンにゲームの世界から連れ戻されてしまいました。なんとか、地図のアプリから、ゲームの入り口を探してひめを助けにいこうとしますが……。
いじわるだけれど憎めないスマホンと、おっちょこちょいだけれど一生懸命なひでくんのやりとりが面白い幼年童話。絵本から読み物への過渡期にもオススメの一冊!
「スマホン」と名乗るスマートフォンを拾ったひでくん。お礼にゲームで遊んで良いといわれ大喜びです。ところが、ボタンを押すと、スマホンの中に吸い込まれてしまいます。
妖怪いじわるシリーズ面白いです。小学低学年ぐらいのお子さまにオススメです。 (ぼんぬさん 40代・ママ 女の子6歳、女の子1歳)
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