この絵本は「わたしが母さんなら」と対になっています。主人公は、ジョン。「あーあ、ぼくが父さんならなー」と始ります。
ピアノのレッスンなんか、なし! 注射も、なし! 髪はボサボサ。床屋なんてむだだよ。 音楽はボリュームいっぱい。うー、しびれる! 家のなかも外も、ぐるぐる かけめぐる 大声でわめきちらせ! そうなんだ、ぼくが父さんなら 自分の息子は、自由にさせてやるぞ! ピアノのレッスンなんか させるもんか!
「ああ、でも・・・」 ジョンは友だちにさよならを言ってかけこみ、 ピアノの先生に 「先生おくれてごめんなさい」といいました。
子どもは、なんて たくましいんでしょう!
私が母さんならというゾロトウさんの作品だったので選びました。こちらの絵本もヒラリーナイトさんが絵を担当されていて対になっている感じが良かったです。主人公がお父さんなら毎日が楽しいに違いなと思いました。私が一番気に入ったのは”一日中駅にいて汽車を待つ”という場面です。学校には行かずに一日中駅にいる事を考えただけでわくわくします。私の住んでいるところは貨車は通りませんがもし貨車が通ったら切れ目なしに何分続くのか興味があります。本のつに子供の発想は時に大人の発想より楽しいと思いました。いろいろ言いながらもちゃんとピアノのレッスンに行く主人公を微笑ましく思いました。優しいゾロトウさんの世界でした。 (なびころさん 20代・ママ 女の子0歳)
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