その男、3790万人の希望
◆「墜落したマレーシア機にエイズ研究者が多数搭乗」 マレーシア航空MH17便とともに大地に散ったのはエイズ対策の最前線をひた走る「希望」だった。
◆未知の病状への対処、同性愛者への偏見、活動家の暗躍、アフリカの貧困 エイズという病気そのものだけでなく、その周辺で山積みの課題に苦悶し、それでも行動し続けたユップ・ランゲ博士の突然絶たれた生涯を追う。
ユップはその最前線で何を診て、何を考え、どんな行動をしてきたのか。日本ではいまだ知られざる生涯を、ユップによって医学の道に導かれた弟子が、入念な取材と生き生きとした筆致で描く。
●心を動かされる名著との声、続々!(NetGalley会員レビューより一部抜粋) 「謝意と決意を感じさせずにはいられない、熱意のノンフィクション。」(書店関係者) 「全ての遠因として貧困・差別・偏見があると示されているようで、医療従事者でない自分でも貢献できることがあるのではとも思わされた。」(書店関係者) 「途方もない苦難との格闘の日々。ランゲ博士の献身に頭が下がる思いでいっぱいになった。」(書店関係者) 「このランゲ博士の偉業について、日本では全く語られたことも取り上げられたこともなく、また日本の科学者の口からも出たことがありません。」(教育関係者)
[ユップ・ランゲ Joseph Marie Albert Lange (1954.9.25-2014.7.17)] 医師、HIV研究者。蔓延の最初期からエイズ治療・対策にとりくむ。オランダのみならずアフリカ、アジアにて活躍し、特に母子感染予防の貢献は特筆される。ファームアクセス財団の初代理事長、国際エイズ学会会長、AIGHDの科学責任者を歴任。2014年7月17日、かつて会長を務めた国際エイズ学会に向かうため搭乗していたマレーシア航空17便がウクライナ上空で撃墜され、帰らぬ人となった。
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